2009年3月 春を探しに南薩へ 第三日目

鹿児島を旅するにあたり、資料を取り寄せたり、ガイドブックを購入したりして、事前にいろいろとチェックをしました。
鹿児島市内だけでも、見学したいところはたくさんあって、きちんと見ていくと丸二日以上はかけたいところ。
さらに、北薩にも、南薩にも、大隅半島のほうにも、東シナ海側にも、桜島にも、そして種子島(宇宙センター)にも行きたい!と、夢は地図上を駆け巡るばかり。
しかし良く調べると、“鹿児島はとっても広い!(=見るべき場所が四方八方に拡がっている)”という事実と、“公共交通の便がちょっと悪い!”という事実の狭間で、どこを訪ねるかについて大いに悩んだのでした。
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桜島の昭和火口で噴火があったこの日、午前中市内観光をしたあと、お昼からJR指宿枕崎線で一路、指宿を目差しました。
ちなみに、ニュースで見るまで噴火したことに気が付きませんでした、とさ!

第三日目 砂蒸し風呂は築地市場のようだったの巻
<この日見たもの>
◎福昌寺跡(島津家菩提寺)
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1394年、島津家菩提寺として開山された曹洞宗の寺院“福昌寺”は、明治に入っての廃仏毀釈によって廃寺にされてしまいました。
現在は、墓所だけが残っていて、第6代師久から第28代斉彬までの歴代藩主のほか、関係のあった方々(たぶん。墓誌が見づらい・・・)のお墓が並んでいます。
かなり大事な場所だと思うのですが、案内板なども殆どありません。
この道で良いのだろうか?と思いつつ進んでいくと、緑深い山を背に、落ち着いた静かな墓所がありました。
すぐ前にある玉龍中・高校の生徒たちの元気な声が響いてきて、薩摩の地を守り続けてきた島津家代々の当主たちが、これからの薩摩の子供たちを見守っているかのように感じました。

◎今和泉島津家本邸跡
篤姫が生まれた場所です。
現在は、当時の石垣だけが、残っています。
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◎石橋記念館
江戸時代末期、鹿児島市内を流れる甲突川(こうつきがわ)に肥後の石工岩永三五郎によって五つのアーチ型石橋が架けられました。
上流から、玉江橋、新上橋、西田橋、高麗橋、武之橋。
これらは、平成5年までの150年もの間、「甲突の五石橋」として市民生活の中で使用され、親しまれてきました。
ところが、その平成5年に鹿児島市内を襲った集中豪雨による洪水により、5つのうち2つの橋が土台から流出してしまい、壊れてしまったのです。
ちょうどその頃、私はOLをしていました。
勤務していた会社の鹿児島支社にも、被災した方々がおり、皆でカンパを募ってお見舞いをしたので、この水害の事は記憶に残っています。
現在は、河岸整備を行ない、残った3つの石橋は移設して、保存されています。
石橋公園に移設された西田橋は、藩主の通る橋として楼門のあった立派な橋で、現在は、その楼門も復元されています。(大河ドラマ撮影にも使用
併設の石橋記念館では、架橋技術や、石橋の歴史などについて、工夫の施された興味深い展示の仕方により、詳しく学ぶことが出来ます。
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◎JR指宿枕崎線
鹿児島中央駅から指宿方面までは、JR指宿枕崎線(本数が少ないので時刻は要チェック)に乗って、約一時間。
霞みに煙る陽春の錦江湾。
ぽっかり浮かぶ桜島。
そして、薄墨色の対岸大隅半島を車窓に眺めながらの、のんびりした列車での移動です。
途中の中名駅で下車したと頃には、世界最大級の原油中継備蓄基地「新日本石油基地、喜入基地」があり、車窓からも眺められます。
ちょうど横付けされていたタンカー二隻の大きさと比較して、その基地の規模の大きさに驚きました。

◎薩摩今和泉家所領跡(薩摩今和泉駅下車)
指宿の二つ手前で途中下車。
駅を挟んで、海側に今和泉家別邸跡(井戸、手水鉢、石垣)、山側に今和泉家墓地があります。
篤姫は、子供の頃ほんの数回遊びに行っただけらしいのですが、本当のお父様忠剛や、お兄様の忠冬、今和泉家代々の当主と奥方様が眠っています。(ちなみに篤姫のお母様のお墓は別のところにあるそうです)
☆「今和泉島津家」とは・・・
出水地方にあった名門和泉家は、跡取りがなく一時家系が途絶えましたが、薩摩藩家臣の中では最も高い家格をもつ一門であったため、島津本家血筋を当主に迎え再興しました。
篤姫の父忠剛も、薩摩藩主斉宣の七男で、つまりは斉彬の叔父にあたります。
この今和泉島津家のほか、重富島津家、加治木島津家、垂水島津家の計四家が、鹿児島城を中心に錦江湾を取り囲むようにして所領を配置され、島津宗家を守る形をとっていたそうです。


◎時遊館COCCOはしむれ考古博物館(指宿)
薩摩今和泉散策後、二駅乗って指宿に向かい、駅の近くの考古博物館へ。(これも列車時刻注意
国指定史跡である指宿橋牟礼(はしむれ)川遺跡に隣接して作られたこの博物館では、旧石器時代から平安時代までのこの地域の人々の暮らしぶりを、出土品から見ることが出来ます。
しかし!
何よりも私が興味を持ったのは、24000年前、鹿児島湾とシラス台地が形成される元となった姶良カルデラの噴火をCGで再現した展示と、874年(平安時代)3月25日、開聞岳の噴火によりこの辺り一帯が村ごと埋もれてしまった事実を表す資料の展示です。
軽井沢でも、実は一番すきなのはアウトレットでも軽井沢銀座でもなく(それも好きだけど鬼押し出しの火山博物館だったりする私。
いくつもあるCG映像を、端から丹念に覗き込み充実したひとときを過ごせました。(ヘンかなあ?)
同時開催の企画展は、「今和泉島津家と篤姫の生きた時代」展。こちらは、主人が鼻をくっつけてみていました。
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◎砂蒸し会館(指宿)
指宿といえば、砂蒸し風呂。
身体は砂に埋もれ、頬っかむりした人のアタマだけが、ずらりと並ぶ光景は、壮観というより異様です。
まな板の上の鯉?砂の上のまぐろ?
『あ~、気持ちよかった!』と蒸された主人は申しました。
『あ~、面白かった!』と見ていた私も言いました。
ちなみに・・・
生まれてこのかた、今までに一度もサウナを体験したことのない私。
もともと普通の温泉自体もあまり得意でないために、砂蒸しでもカメラマンに徹しました。
(それでも温泉宿がすきなのは、ご馳走がいただきたいから)

<この日食べたもの、呑んだ飲んだもの>
◎かからん団子(かからん団子本舗敏太郎)

f0039281_15433349.jpg 鹿児島では、普通の家で昔から食べられていた御餅だそうです。
くにゃふにゅもちもち・・・の食感はクセになりそう。
お味はあずきとよもぎの二種類。
御餅生地自体にそれらを練りこんでから、かからん葉(=サルトリイバラの葉)で包んで蒸してあるので、なんだかスルスルたくさんいただけます。

◎きびなご鮨(とらや寿司)
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東京ではなかなかお目にかかれないきびなごも、鹿児島では通年頂くことができます。
酢味噌で頂くお刺身も絶品なら、お鮨にしてもその品の良いお味が絶品でした。
トッピングに、人参と木の芽を使っているのが、ちょっと不思議で面白い感じです。
元祖きびなご鮨は、姶良郡加治木町のとらや寿司。
鹿児島中央駅ビルと、鹿児島空港にそれぞれ出店があって入手可能です。

◎豚まん(南宝饅頭店)
薩摩の黒豚を使った、モッチリ皮も美味しい豚饅頭でした。
神戸南京町の豚まんより、あっさりしています。

◎薩摩地鶏の五目おむすび(吉祥庵)
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指宿枕崎線車中にて、美味しく頬張ったおむすびは、薩摩地鶏の炊き込み御飯でした。

◎ホテル秀水園
さてさて、今回の旅で一番楽しみにしていたのが、指宿でのお宿です。
数奇屋造りの純和風のお玄関を入ると、正面に枯山水の日本庭園を望むクラシックなロビー。
お部屋も、お玄関を入ると、御香の残り香がかすかに香り、広く静かで、落ち着いた佇まいでした。
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煙草盆の灰皿には、桜島の火山灰が敷かれています。
このお宿を選んだのは、そのお料理が、『プロが選ぶ旅館百選』で23年間連続一位になっていると伺ったから。
素材、お料理法、供し方・・・いずれをとっても、お品が有って、なるほどと深く頷きながら、お夕食はもとより、朝のお食事までもまた楽しませていただいたのでした。
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御酒には、秀水園オリジナル芋焼酎“利右衛門白麹”“利右衛門黒麹”“秀水”の三種飲み比べ。
指宿長太郎窯の粋な酒器も素敵です。
日本酒も美味しそうなラインナップでしたので、見つけてしまった“南州翁(賀茂鶴酒造 鹿児島地区限定辛口)”を、いつもより少なめに美味しく頂戴いたしました。(一応焼酎王国に居るので、気は遣っているつもり)
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この日も、たくさん見て、歩いて、食べて、飲んだ呑んだ一日となりました。
翌日は、いよいよ枕崎で焼酎の試飲に挑んだあと、知覧を経て市内へ戻ります。
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by oomimi_usako | 2009-03-10 23:59 | 旅とおでかけ | Trackback | Comments(2)
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Commented by emiemi at 2009-04-01 22:40 x
ほんとだあ~、いつもより呑みっぷりが控えめですね(^^)苦しかったのでは!?
三日目もわくわくしながら読ませていただきました。昨年の大河ドラマを復習しちゃいました。それにしても、十分な下調べはusakoさんお一人でされるのですか?ご夫婦で?

鬼押し出しの火山博物館、私も大好きです! 火山博物館は日本中にけっこうあるんですよね。旅行先にあれば、必ず立ち寄り長居をしてしまいます。
Commented by oomimi_usako at 2009-04-02 08:29 x
☆emiemiさま、く、くるしかったのは、美味しいお料理食べ過ぎで・・・。
基本的に私は“お酒好き”ではあっても“大酒呑み”ではないので、御酒がたとえ少しでも、あるいは、なかったとしても、問題無いのです。(usako、嘘つかない)
下調べは、二人でします。
歴史・交通関係→主人。
食べ物飲みもの関係→私。
と、能力に応じて担当分野をわけております。

それにしてもemiemiさまも火山好きでいらっしゃるとは、とても親近感を覚えます。
立派なジオラマなどあったりすると、小学生と争ってボタンを押してみたりしちゃうのです、おほほ。
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