K's Sweet Kitchen ksweetk.exblog.jp

日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako
プロフィールを見る

国立劇場小劇場 文楽2月公演(歌舞伎座再開場まであと26ヶ月)

今月、半蔵門の国立劇場小劇場では文楽公演が三部に分かれて行われています。
いずれの演目も、歌舞伎ではもう、何度も観ているおなじみのもの。
悩みに悩んだ末、第二部の菅原伝授手習鑑を観ることにしました。
もちろん、人形でみるのは初めてです。
f0039281_12104241.jpg

第二部 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
    道行詞甘替(みちゆきことばのあまいかい)
    吉田社頭車曳の段
    茶筅酒の段
    喧嘩の段
    桜丸切腹の段

元々人形浄瑠璃の作品である、この菅原伝授手習鑑というお芝居が、菅原道真にまつわるお話ということは、皆さま御存知だと思うので、そのあたりの説明は省きます。
ただ、このお芝居自体は超大作。
全体的に親子の別れ、主従の別れなどを織り交ぜながらの展開です。
今回の文楽公演では、その中の三段目を主に上演しています。
白大夫という人の三つ子の息子達、松王丸・梅王丸・桜丸のうち、桜丸が、なぜ切腹するに至ったか、という話の流れが良くわかる上演でした。

昨年に続き、私にとっては“真面目に観る”二回目。(前回は→こちら
最初の道行で、豊竹咲甫大夫を拝見して、気分良くスタート。
私、ファンなんです、サイモン・ル・ボン似(?)でいらっしゃるから。(サイモン・ル・ボンご存知でない方は、検索してみてくださいね~)
そこから始まって、
桜の木がぽっきり折れたあとの沈痛なる空気が、竹本住大夫のひと声で漂い始める珠玉のクライマックスまで、
あっという間の三時間でした。

指先の動きまでが繊細な人形は、観ていてうっとりするほど。
特に苅屋姫など、あの玉さまを拝見している時の夢見心地に、匹敵するかのように魅入ってしまいます。
藤原時平(しへい)の笑いは、先代尾上松緑丈(現松緑丈のおじいちゃま)のものが好きでしたが、これは人形も大夫さんも見事。
もしかしたら文楽の方が、さらに迫力とお品があるように見えました。

前回、とても気になった字幕は、今回はあまり気になりませんでした。
というのも、あまり観ないでも、語りを聞いていれば大体理解出来たから。
大夫さん方の言葉がとても聞き取りやすかったように思いました。
f0039281_12111221.jpg

そして何よりも、歌舞伎で観ている時よりも、お話の中に気持ちが入っていきやすいことに驚きました。
歌舞伎では、役者というフィルターを一枚通した上で、お芝居を観ているように思います。
そのため、お芝居の内容についての捉え方や感じ方が、演じている役者とぴったり合った時は良いのですが、
ちょっとでも感覚的ズレが生じると、なんだか違和感を覚えてしまい、そのお芝居の世界へストンと入り込めなくなるわけです。
でも文楽では、舞台の上に立つのは人形。
頭(かしら)や振りは、一応それ相応に表現されますが、表情は人形のそれ。
捉え方や感じ方の自由が、観ている側に利くのです。

やがて、もっと文楽観劇歴が長くなり、
大夫さんの語りが心にしみる程になれば、
そのときはまた、違った感覚で楽しめるような気がいたします。

次回は五月公演。
歌舞伎のように毎月でないところにも、ワクワク感がくすぐられて、
お堀を渡ってくる四季折々の風を感じるのもまた、楽しみになってまいりました。

本日もお立ち寄りくださいましたおしるしに
クリックお一つお願いいたします。
にほんブログ村 グルメブログ おうちグルメへ
にほんブログ村
どうもありがとうございます。





おまけ(前夜は大雪の東京でした)
f0039281_12172992.jpg

歌舞伎の雪太鼓が聞きたい・・・
[PR]
トラックバックURL : http://ksweetk.exblog.jp/tb/15516975
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by coed at 2011-02-16 22:26
文楽は未体験でございます。
が、どうも楽しそうなご様子!
usakoさまの誘惑には、極端に弱いcoedでございまするぅ~っ!
Commented by oomimi_usako at 2011-02-17 22:09 x
☆coedさま、楽しいですよ、文楽。
大きな声では言えませんが、大夫、三味線、人形遣い、いずれもロマンスグレーのおじいさま、ダンディなおじさま、イケメンのおにいさま、勢ぞろいなんです。
coedさまもきっと、気に入ると思うわ~(^^)v
Commented by june_h at 2011-02-18 20:33
usakoさま、文楽公演に行かれたのですね!
>そして何よりも、歌舞伎で観ている時よりも、お話の中に気持ちが入っていきやすいことに驚きました。

この言葉、いろいろ考えさせられました。
役者は、どうしても「我」がありますから、良くも悪くも役より目立ってしまうことがありますよね。
人形には、それが無いから、役だけではなく、観客の心をも映しだしてしまうのでしょうね。
文字通り「人形(ひとがた)」の「依代(よりしろ)」なんですね。

usakoさまがここまで話に入りこめるのは、『菅原伝授手習鑑』をよくご存じだからですね。
usakoさまの域にたどり着くには、私はあと何十年かかるのだろう・・・・・(T_T)(T_T)
Commented by oomimi_usako at 2011-02-19 22:48
☆juneさま、まさにまさにおっしゃるとおり。
前回鑑賞時に、文楽も好きだと思う理由は何かを、これからボチボチ考えて行こうと思ったのですが・・・。
その答えが、早くも一つ見つかりました。
心は、たぶんストレートに投影されると思いますので、自分のコンディションによって、同じ演目でも受け止め方がものすご~く違ってくるかも!
それを実感することも、これからの楽しみとなりました。
菅原伝授手習鑑は、確かに歌舞伎ではもう何度も観てきましたが・・・最初は文楽で見るほうが良いかもしれませんよ~。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by oomimi_usako | 2011-02-16 12:06 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(4)