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日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako
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四月歌舞伎座千秋楽夜の部

今月の歌舞伎座は、六世歌右衛門丈の追善興行で、六代目中村松江の襲名披露と五代目中村玉太郎の初舞台のお披露目でもありました。
夜の部は口上があります。
これは、実際にご覧になったことのない方でも、たぶん御存知だと思いますが、役者さん方が舞台に一列に並び一言ずつご挨拶を述べられた後、“すみからすみまで、ずぃ~と、おん願いあ~げたてまつりまする~”と言って〆る、襲名披露ならではの一幕なのです。
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六代目歌右衛門丈は、昔はとても綺麗な女形だったそうですが、私が見始めた頃にはすでに綺麗さよりも、迫力のある芸風が見応えのある役者さんでした。
当たり役と言われるものは特に、鬼気迫る演技に“名優の演技とはこういうものか”と、感動したのを覚えています。
でも晩年には、前の方の座席で拝見していると、細かい所が良く見えてしまい、名演技の迫力が何だかとても痛々しい感じがしてきて、悲しくなってしまったこともありました。

そう…歌舞伎をご覧になる時には、演目や俳優さんによって、おさえる座席も変えることをお薦めします。
基本は、出演者のご年齢が高めの時は中程より後、あるいは二階の前の方。お若い役者さん方が奮闘されるような場合は、中程より前、二階なら最前列。そして、う~んと綺麗な役者さんを見るときは首筋のコリも厭わず、なんたって一階最前列!です。

ほんの少し前(昨年か一昨年位)まで、歌舞伎座の座席は、列に前から“い・ろ・は…”と順番が付いていました。そのため、良い席と言われる7列目から9列目を称して“トチリ”(と・ち・り…だから)と呼んでいたのですよ。
ところが最近、他の劇場と同様に1から始まるフツーの数字の列表示に変えられてしまいました。色気もなにも、あったもんじゃありません。
かくいう私だって例えば、『“よ”は何列め?』と聞かれて即答出来る訳ではありませんが『え~っと、イロハニホヘトチリヌルヲ…』と頭から言って見て『…15列目!』と判るのが、これまた歌舞伎観劇の楽しさ(?)だったりしたものです。
せっかくの歌舞伎座なのに…とそれ以来ずっと私は、ちょっぴり寂しく思っているのです。

☆おまけ!
そう言えば何だっけ?と忘れてしまわれた方のために…。
『いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす』
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by oomimi_usako | 2006-04-26 00:05 | 歌舞伎やお芝居見物