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by oomimi_usako
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歌舞伎座 二月花形歌舞伎 昼の部

二月の歌舞伎座は、観るのならもちろん昼の部。
文化七年(1810年)初演の四世鶴屋南北の作品で、歌舞伎座初お目見えの通し狂言“心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)”がかかっています。
最後に国立劇場で上演されたのが、昭和48(1973)年6月なので、私も初めて観るお芝居です。
南北が得意とする込み入った筋立てと、大勢の登場人物を頭に叩き込みながら、舞台上のお話を追っていきます。
今回は、若手の方々も多数出演されているので、若手役者の名前とお顔の不勉強な私は、それも併せて学習いたしました。
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市川染五郎丈の鳶姿、よろし。
早変わりで全く違う人物を演じ分けるところが、観ていて楽しいところです。
それは、中村七之助丈も同じ。
尾上菊之助丈の小糸も、可愛らしくてハマっています。
“藁で結うても私は私。心を飾っているわいなあ”という小糸の啖呵から、佐七が飛び出してきて夜着(=お布団の変わりに寝る時掛けていた綿入りなどの厚手の着物)を小糸にかけるところなど、見ていてキュンとしてしまいます。こういうシチュエーション、素敵。
全幕を通して、胸がキュンとしたり、鼻がツンとしたり、ときめく色恋沙汰が並んで、そんなところも面白く拝見しました。

このお芝居、江戸歌舞伎の粋なエッセンスがぎっしり詰まっています。
小糸、お時、お房という生まれも育ちも立場も異なる三人の女性が、それぞれ発揮する思わぬ個性も面白く、また、その女性達と相対する男性陣、佐七、九郎兵衛、綱五郎も、三者三様でなおかつ、いずれ劣らぬ色男ぶり。
南北のそんな男女の描き方は、江戸時代の観客の心を、大いにくすぐったはずでしょう。
と、同時に、時を経ても変らぬ現代の人間の心をも、ざわつかせる何かが込められているように感じます。
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次に何が起こるかわからない筋の進行を楽しみながら、歌舞伎の演目を見る機会というのは、もうだいぶ少なくなりました。
けれどもこうして、江戸時代の人々を楽しませたのと同じお芝居を、私たちも新たに楽しむことの出来るチャンスがもっとたくさんあれば良いのに、と思うのです。

大詰めで、セリ下がり伝通院の場になるのも面白く、そこでの火消しと侍たちの立ち廻りは威勢の良さに気分もすっきりして終演となります。
“いやぁ、すっきりしたねぇ”
“どうでい、いっぺいひっかけて、けえろうか?”
“そりゃあいいや”
江戸の観客も、そんなことを言いながら木戸口を出たのではないかしら。
晴海通りにまだ残る、雪の上を吹く風は冷たかったけれど、
私のちょっと上気した頬には、たいそうすっきり感じる、心地よさでした。



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Commented by june_h at 2014-02-20 09:14
若い役者さんたちは、埋もれていた芝居を発掘するなど、いろいろ実験なさっていますね。
歌舞伎は、先人が築いてきたものが膨大なので、受け継ぐだけでも大変だと思います(^^;
私の次の歌舞伎観劇は、3月の夜です(^^)
Commented by oomimi_usako at 2014-02-21 14:27 x
☆juneさま、三月の夜、いいですね~。迷わずお決めになれましたか??
歌舞伎のみなさまには、TVや映画に出てファンを獲得して劇場につれて来る、というお役目は、副業と認識して欲しいと思っています。
埋もれている古くからある名作を、文献を紐解き、フィルムやテープのあるものはそれをチェックし、未来へ繋いで欲しいのですよね。
早稲田の演劇図書館や、国立劇場の資料室に行ったことがない歌舞伎俳優がいらしたら、それは歌舞伎俳優じゃないと私は思っていますからv

Commented by 2005-1127 at 2014-02-24 16:15
こんにちはー^^

今年も歌舞伎を楽しまれてますね♡
Commented by oomimi_usako at 2014-02-24 18:05 x
☆モンスーンさま、は~い♪
三年間のブランクがあったことなどもう既に記憶の彼方で、
いつもどおりの観劇をして楽しんでおります。
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by oomimi_usako | 2014-02-19 18:48 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(4)