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2008年4月 山種美術館 桜さくらサクラ・2008ー名所の桜・ものがたりー

過ぎてゆく桜の季節を惜しんで、三番町の山種美術館に“桜さくらサクラ・2008ー名所の桜・ものがたりー”という絵画展を見に行きました。
いつも割とゆったり鑑賞できる山種美術館も、企画が企画ゆえ、“静かな盛況”と言う感じ。(そしてこちらもまたシルバーラッシュで有りました・・・
2008年4月 山種美術館 桜さくらサクラ・2008ー名所の桜・ものがたりー_f0039281_9392366.jpg
いにしえからの桜の名所と言われる場所を描いた作品や、桜に所縁の物語を題材にした作品を取り上げて、丁寧な解説とともに展示がされています。
桜といえば、東山魁夷氏の「宵桜」が当代随一と思っていた(usakoの極めて個人的評価です)のですが、今回こちらで初めて見た作品の中に、とても好きなものを見つけてしまいました。
それは、石田武氏の「吉野」という作品です。
霞みのように薄紅の桜が咲き誇る吉野山の遠景に映える、吉野杉。
その深い緑色をした木の色と、天に向かって真っ直ぐに伸びる円錐形の木の形が、桜の柔らかさと相まってとても魅力的な一枚でした。
その他、見る者に迫るような屏風絵の稗田一穂氏「惜春」
朧満月が夜桜を照らす様子が、とても優しく感じられる、石田武氏「春宵」。
そして、川端龍子氏の「さくら」は、桜の古木の幹の途中の、若葉と花房をスポット的に描いた作品で、その視点の定め方に、とても心惹かれました。

帰ろうと外へ出ると、この時期にしては高めの気温に心地よい風が吹いていました。
その風に誘われて国立劇場の方までちょっとお散歩。
皇居のお堀端の桜も、イギリス大使館の桜も、青空に向かって気持ち良さそうに若葉を伸ばし始めている卯月の午後でした。
by oomimi_usako | 2008-04-16 09:35 | 展覧会 | Comments(0)
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