カテゴリ:展覧会( 23 )

日本橋三井記念美術館 河鍋暁斎の能・狂言画

場所が場所ゆえ、美術展を見終わったらいつものように、
三越でお買い物しましょう、とか、
千疋屋でパフェを食べましょう、とか、
場合によっちゃぁ銀座でも寄ろうかしら、などと、
俗な企みを持って出掛けました。ところが、

 ー 千疋屋の パフェにも勝る 河鍋暁斎  usa子 ー
                   
見事な作品の数々に、とても感動しました。
たくさんのことを学んで吸収出来たあとは、大きな充足感に満たされて。
別腹にさえも余裕がなかったのは、私にしては珍しいことです。
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狩野派の絵師河鍋暁斎(かわなべきょうさい)と言ったら、
おどろおどろしい化け物の絵を描く人、と言う認識でした。
でも、自身が能や狂言を愛し、たしなんでいたこともあり、それらに因む作品がとてもたくさん残されているようです。
そんなことは、今回初めて知りました。
また、かの有名な建築家ジョサイアコンドルも、この河鍋暁斎に弟子入りして暁英と号し、絵を学んでいたということです。

展示では、屏風、扇、掛け軸はもとより、その元となる下絵やデッサン(ネタ)帖の類いまで、見応えのある作品が並びます。
散逸させずに収集されているのもまた、素晴らしいことで、
河鍋暁斎記念美術館を設立されたご曾孫の功績は、大いに評価されるべきものだと思いました。
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さて、ここからは印象に残ったものを覚え書。

“狂言面 白蔵主” 
最初の展示室の薄明かりの中、入るとすぐにお部屋の奥の方に置かれているこの狂言面が、なんとも言えぬ空気を漂わせながら、おいでおいでと呼んでいます。
この展示室は、往時をしのぶ重厚な木の壁に囲まれていて、三井記念美術館の中ではもっとも雰囲気のあるお部屋(大好き!)です。

“紋画帖”
白蔵主のお隣りに展示されています。
着物の端布を帳面に貼り付けてありますが、その柄は、作品を描くには大事な情報であったことが、このあとの展示を見ていくとわかります。

“能 狂言扇面貼交屏風”
扇の形の中に、能狂言の場面を描いているもの。
その構図のデザイン性と描きこんだ衣装の柄、着物の折り目など、細密画のようで素晴らしいものです。

“鬼女図”
鬼女に重ねて描かれた狐の姿が、今にも動き出しそうな体勢で見事。
気のこもった歌舞伎役者の舞台を見ているときに、ふと幻のように見える“ジツハ”の姿などが、まさにこれ。
自ら舞台に立った暁斎が、追い求めた役者姿なのかもしれません。

展示作品の中には、暁斎の娘、暁翠の作品もあります。
暁斎とは、少し雰囲気が異なっていて、私はやはり暁斎のほうが好きです。


関連企画である狂言の会(国立能楽堂)が、野村万作さんや萬斎さんのご出演でありますが、当然満席。出遅れました、ざんねん。
関連展も、太田浮世絵美術館(表参道)で開催中だそうです。
こちらは、かつて急な休講の折などに、ぶらり出掛けたところですが、最近だいぶご無沙汰しています。
新緑のけやき並木散策がてら、行ってみたいものです。


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by oomimi_usako | 2013-05-09 12:11 | 展覧会 | Trackback(1) | Comments(12)

サントリー美術館“歌舞伎 江戸の芝居小屋”展

三年間の休場期間を経た歌舞伎座が、
再開場するまで、もうあとひと月をきりました。

それを待ちわびるかのように、六本木東京ミッドタウンのサントリー美術館にて
第五期歌舞伎座新開場記念“歌舞伎ー江戸の芝居小屋”という展示会が開かれています。
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出雲の阿国から始まった“歌舞伎の歴史は、<役者>と<観客>とを結ぶ<劇場>を中心に展開してきた(パンフレットより)”という視点からまとめられた展示は、歴史的史料満載の歌舞伎ファンには垂涎ものの内容です。
一枚物の摺物や大判の錦絵、屏風などはそのまま観賞出来ますが、
綴りや図会、評判記などは、開いてある部分しか読むことが出来ませんので、
どうかして、全てのページを見られないかと思うようでした。

芝居絵に描かれる、舞台に見入る観客たちの姿は、時代は違えど今と変わらず。
・・・あら、あのお女中は、まるで私?
東都堀名所の錦絵には、帯裏に三升、高麗屋格子の前掛けという女性が描かれて。
・・・あら、このお女中も、私と同じ?
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( ↑ 私のキーホルダー。坂東玉三郎丈の花かつみの紋です。)
歌舞伎座で江戸時代にタイムスリップしても、きっと私、やっていけます(・・・?)。

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by oomimi_usako | 2013-03-06 15:39 | 展覧会 | Trackback(1) | Comments(8)

軽井沢千住博美術館とブランジェ浅野屋

この夏、軽井沢で楽しみにしていたことの一つ。
それは、昨秋オープンした軽井沢千住博美術館をたずねることでした。
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周りを、見事なカラーリーフガーデンに囲まれて立つ美術館の斬新な建物は、
建築家西沢立衛氏によるものです。
土地の起伏を、そのまま生かした床のうねり。
全面ガラス張りの壁や、大きな吹き抜けの向こうには、
美しいグリーンも楽しめます。
まるで、林の中で絵画鑑賞しているかのような美術館です。
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こちらでは、千住博画伯の作品のうち
初期のものから新しいものまでを、少しずつ見られます。
中でも、ナイトフォールという作品は、蛍光塗料を使用し、
ブラックライトで演出をするという珍しいもの。
見た瞬間、滝にあおられた流れの飛沫と水音を、
幻のように感じることが出来て、とても好きになりました。

また、フラットウォーターという作品は、
ハワイのキラウエア火山から流れ出て、海に注いだ溶岩の風景を描いたものですが、
そのうちの二点が、ちょうど浅間山の方向に掛けられていて、
なるほど、この地でこその展示の仕方だと思いました。

この軽井沢千住博美術館については、大変綺麗なHPがありますので、
お出掛けになるご予定のある方もない方も、どうぞ一度ご覧になってみてください。
 → こちら(軽井沢千住博美術館)
ここには、ブランジェ浅野屋の支店(HPは→こちら)があります。
テイクアウトはもちろん、イートインコーナーが設けられています。
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千住博美術館店だけの限定品もあり、
リンゴの焼き込められたパン(名前失念)や、可愛く飾られて売られているリーフ型のパンなど購入してみましたら、とても美味でした。

それにしても、カラーリーフガーデンは、なかなか素敵です。
エバーグリーンの植物も効果的に配置され、
カラーだけでなく、植物の高低さも計算されたガーデンは、
花の咲き誇る庭園とまた違った美しさが、ありました。
私もちょっと、凝ってみようかしら!

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by oomimi_usako | 2012-07-24 23:59 | 展覧会 | Trackback(2)

東京国立博物館平成館 ボストン美術館日本美術の至宝展とゆりの木

上野の東京国立博物館平成館で、ボストン美術館日本美術の至宝特別展を見てきました。
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一番見たかったのは、雲龍図(曽我蕭白筆1763年)。
駅のポスターなどにもなっているので、お目にされている方も多いかと思います。
やはり、ライブで見ると迫力があります。
何しろ大きい。
でも、どこか親しみの湧く龍なので、ずっと見ているとなんだか楽しくなって来るのでした。
展示されているのは、龍の頭としっぽの部分で、実は、その間にもう一枚胴体部分があると知って、驚きました。

在外二大絵巻のうちの一つ、平治物語絵巻(13c)も来ています。
今回展示されている部分が、三条殿夜討巻
大河ドラマで、夏頃までに放映される内容です。
そのせいか、しっかり覗き込んでおられるかた多数。
ちなみに、この展覧会、主催のひとつがNHKです。

その他、私が見惚れたものを列挙しますと、
梨地家紋散糸巻太刀(18c)
・振袖黒縮緬地桜楓模様(19c)
・四季花鳥図屏風(狩野永納筆17c後半)
といったところでしょうか。
展示は前半部分に、奈良、平安、鎌倉期の比較的古い作品が多くあり、
内容如何よりも、保存のコンディションの良さに感動しました。

さて、帰途につこうと、平成館を出たところで
出会ったのは東京スカイツリー
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日頃お目にかかる機会がないので、見たのはこれで三回目くらいでしょうか。
こんなところからも見えるのですね。
塔の上部をよく見たければ、真下よりも、
この位の距離から見ると良いのかもしれませんね、頚椎への負担が少ないので。
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国立博物館の中庭にあるゆりの木の巨木は、ちょうど、お花が満開でした。
チューリップのような、ユリのような、大きな薄オレンジ色の花がたくさん咲いていました。
モクレン科の大木です。
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このゆりの木の後ろに見える本館にある絵巻も、今回セットで見ると良いそうです。
私はあいにく、休館日を利用した内覧会で観にいったので、残念なことに本館には入れませんでした。
そのうち、本館の常設展もじっくり観に来たいと思いました。(遠足で来たのは、ハルカ昔のこととなりましたゆえ。)

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by oomimi_usako | 2012-05-19 15:55 | 展覧会 | Trackback | Comments(2)

渋谷 Bunkamuraザ・ミュージアム オランダフランドル絵画展

ドイツフランクフルトにあるシュテーデル美術館が改築工事を行っているため、そのコレクションが100点弱まとめて渋谷Bunkamuraザミュージアムでお目見えしています。

この美術館はヨーロッパでも屈指のオランダ・フランドル絵画を収蔵していることで知られていますので、レンプラント、ルーベンス、ブリューゲル、フランスハルスなどなどのお馴染みの画家たちの作品がいろいろと見られました。
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今回、目玉とされているのは、日本人が最近俄かに大好きなフェルメールの“地理学者”。
フェルメールは現時点で、30数点しか作品が確認されておらず、また男性単体を描いた作品は“天文学者”と“地理学者”のわずか二点。
その後者が、見られるということなのでした。

そして、音声ガイドは、なぜか俳優の佐々木蔵之介氏。
耳元で解説して貰えたら、お好きな方は嬉しいでしょうねえ。
私も堺雅人君だったら、借りちゃうわ。
・・・でも落ち着いて絵画鑑賞するどころではなくなるかしら♪

さて、たくさんの作品の中から、私が今回気に入ったものは二つ有りました。(絵画展に行くと、必ずお気に入りを一つ選ぶことにしています。もちろん、買うわけでは有りません、念のため・・・。)
一つは、フランドル絵画にしては珍しい、開放的な空の色をしたアールベルト・カイプ“牧草地の羊の群れ”(1645-55)。
作者が、イタリア紀行を体験してから描いたものだそうで、なるほど、光の明るさに、ダイレクトに体験が反映されていました。
もう一つが、パウルス・コンスタンテイン・ラ・ファルグの“都市から見たライデンのハールレム門”(1781年)(最初の写真↑で右下の絵葉書)。
今回展示されている他の1700年代のオランダを描いた風景画もみなそうですが、描きこまれた人物の服装を抜きにしてみれば、それはまさに私の見てきた21世紀のオランダの街の雰囲気そのまま。
変わらない風景の意味することは何かと、こういう時期だからこそ、いろいろと想いながら眺め入ってきました。
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もう一枚ついでに・・・
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休日の夕方の会場は、だいぶ盛況でした。
でも不思議と、“列になってだらだら進む鑑賞方法”よりは、“三々五々絵画を廻る鑑賞方法”でご覧のかたが多く、混雑していてもストレスの少ない絵画鑑賞が楽しめました。

フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展シュテーデル美術館所蔵 
  公式HP http://www.vermeer2011.com
Bunkamuraザ・ミュージアム
  HP   http://www.bukamura.co.jp/
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by oomimi_usako | 2011-05-15 20:40 | 展覧会 | Trackback | Comments(10)

2009年4月 山中翔之郎個展 ー風の中の猫たち・Ⅷー

f0039281_237341.jpg“久し振りのノラ猫たちです、是非お越しください”
メッセージの添えられたご案内状をいただきましたので、早速伺ってまいりました。
銀座七丁目の画廊ボザール・ミューにて、19日日曜日から、山中翔之郎氏の個展が開催されています。
陽光に照らされた、柔らかそうな三毛や寅毛のノラ猫ちゃんたち。
その生き生きとした姿が、水彩やパステルを使って描かれています。
思わず、絵に手を伸ばしてナデナデしたくなりました。
f0039281_2381798.jpg折りしも会場のビルの入口には、猫ちゃんが座っていました。
『写真撮らせてね』
と、携帯を構えたら、
『にゃん(訳:もちろん良いわよ)』
と、言ってくれましたが、どんどん近付いてくる人慣れした銀座の猫ちゃんに、ちょっと慌てました。
最近、やっとトラ子には慣れた私ですが、やはり他所の猫ちゃんにはまだまだ不慣れゆえ、こんな上からのコワゴワショットになりました。
個展の会期は25日土曜日までです。
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by oomimi_usako | 2009-04-22 23:00 | 展覧会 | Trackback | Comments(2)

2008年9月12日 山中翔之郎個展 in yokohama

昨年に引き続き今年も、山中翔之郎氏の個展が、9月10日から、横浜山手のArt Gallery 山手にて開催されています。
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ーパステルの中の動物たちーというタイトルのもと、オリジナルパステル画約15点と、パステルとペン(墨)で描かれた小品50点近くを拝見することが出来ました。
山中氏の描かれる動物たち(猫、犬、うさぎ、ふくろうなどなど)は、みんな本当に愛らしくて、フワフワの毛並みの様子や、見つめる瞳の健気さに、時の経つのも忘れて見入ってしまうほど。
見たものの、心までをも優しくしてくれる、そんな絵画ばかりです。

たまたま会場内でご一緒になった奥様は、数年前にお家の愛犬(柴ワンコだそうです)を描いていただいたとおっしゃる方でした。
愛犬の特長を、驚くほどそのままに描き込んで完成したその絵は、お玄関に飾っていらっしゃるとのこと。
最近は、お家の方が帰宅されても、すっかり歳を取ったワンちゃんは“お出迎え”をその絵に任せて、居眠りを続けてしまうんだそうです。
こちらの個展は、9月16日まで開催されています。
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usakoの思い出>会場は、谷戸坂の中腹あたり。
はるか昔、駆け登っても平気だったはずが、登りは意外にキツイかも…!と感じてしまうのは、お誕生日も近くなってきたからでしょうか。
大雪の降った日に、午前中までで学校のお授業が中止になり、この坂を転げながらなんとか帰宅したことも、一緒に思い出しました。


過去の今日>
2007年9月12日 あなたの替わりは・・・
2006年9月12日伝統ものが好きな家庭?
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by oomimi_usako | 2008-09-12 21:21 | 展覧会 | Trackback | Comments(4)

2008年6月 ブリヂストン美術館 岡鹿之助展

岡鹿之助は、好きな画家の一人です。
岡氏は、描くものにこだわりがあります。
そのため、見ようによっては、一風変わっていると言えるかもしれない画風です。
でも、そういうこだわりのあるところが、私が魅力を感じる部分です。
描く対象物の他に、描き出される建造物のラインや、色遣いなどに特長があります。
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今回の展覧会では、気に入った絵画が3つも見つかりました。(私の展覧会の見方については、以前の記事にチラリと書かせていただいておりますので、宜しければご覧下さいませ)
一つめは、“”。
枝に積もる雪と、奥のほうに見える林の中の一軒家の暖かな光が対照的な作品です。
次に“群落(雪)”。
俯瞰的な構図で、欧州の家並みに雪が積もっている様子を描いていますが、その視点の置き方が気に入りました。
そして、“水辺の城”。
お城と、そのお庭にある池に映るお城の姿を、どちらかというと平面的に近い感じで描いているのですが、私には、その空間を通り抜ける五月の(←勝手に決めてます)風が感じられるのです。
と、まあこのような具合。
ご覧にならないと『なんのことやら』と思われるのは当然で、その点お詫び申し上げます。
残念なことに、私の選んだ三点は葉書になっておりませんでした。
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ブリヂストン美術館の一階には、ジョルジェットというティールームがあります。
フレスコ画(実物)などが飾ってあったり、美術関係のちょっとした雑誌なども自由に読めるようになっていて、とても落ち着いた雰囲気。
中央通りの往来を眺めながら、お気に入りの展覧会を見られた余韻を、こちらでしばし楽しみました。
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by oomimi_usako | 2008-06-26 19:10 | 展覧会 | Trackback | Comments(2)

2008年4月 山種美術館 桜さくらサクラ・2008ー名所の桜・ものがたりー

過ぎてゆく桜の季節を惜しんで、三番町の山種美術館に“桜さくらサクラ・2008ー名所の桜・ものがたりー”という絵画展を見に行きました。
いつも割とゆったり鑑賞できる山種美術館も、企画が企画ゆえ、“静かな盛況”と言う感じ。(そしてこちらもまたシルバーラッシュで有りました・・・
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いにしえからの桜の名所と言われる場所を描いた作品や、桜に所縁の物語を題材にした作品を取り上げて、丁寧な解説とともに展示がされています。
桜といえば、東山魁夷氏の「宵桜」が当代随一と思っていた(usakoの極めて個人的評価です)のですが、今回こちらで初めて見た作品の中に、とても好きなものを見つけてしまいました。
それは、石田武氏の「吉野」という作品です。
霞みのように薄紅の桜が咲き誇る吉野山の遠景に映える、吉野杉。
その深い緑色をした木の色と、天に向かって真っ直ぐに伸びる円錐形の木の形が、桜の柔らかさと相まってとても魅力的な一枚でした。
その他、見る者に迫るような屏風絵の稗田一穂氏「惜春」
朧満月が夜桜を照らす様子が、とても優しく感じられる、石田武氏「春宵」。
そして、川端龍子氏の「さくら」は、桜の古木の幹の途中の、若葉と花房をスポット的に描いた作品で、その視点の定め方に、とても心惹かれました。

帰ろうと外へ出ると、この時期にしては高めの気温に心地よい風が吹いていました。
その風に誘われて国立劇場の方までちょっとお散歩。
皇居のお堀端の桜も、イギリス大使館の桜も、青空に向かって気持ち良さそうに若葉を伸ばし始めている卯月の午後でした。
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by oomimi_usako | 2008-04-16 09:35 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

2008年1月 Bunkamuraザ・ミュージアム アンカー展 

アルベール・アンカーという画家を、今まで私は知りませんでした。
昨秋頃から電車(東急)の中吊り広告や駅などでポスターを目にしているうちに、何となく気になってきていたのがこのアンカー展でした。
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今回が日本初の回顧展だと言うアンカーは、19世紀スイスの自然主義の画家です。
スイスの村に過ごす子供達や老人達の日常の姿を主材にしたその作品は、見るものの視線をも優しくする柔らかさに満ちていました。
生活の一部を切り取った構図の中には、主役となる静かに暮らす人々の他に、小物や道具、少女達の可愛らしいお洋服やエプロンなども緻密に描かれていて、そういったところにも注視すると尚面白く鑑賞できます。
人物画だけでなく、静物画も美しく、私は“お茶の時間”という絵に描かれたポットやC/Sにもとても心惹かれました。
そういえば会場内も、一部壁面やソファカバーが“スイスの村”を意識したような“アンカー調”になっていてちょっと可愛くて和めます。
usako情報>アンカー展 渋谷東急本店Bunkamuraザミュージアムにて ~2008年1月20日(日)まで。
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by oomimi_usako | 2008-01-03 22:37 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)


日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako

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