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2008年3月 出雲の旅 第二日目

玉造温泉の玉湯川河畔には、宍道湖までずっと桜並木が続いています。
開花は4月1日頃(結局確かにあの界隈の今年の開花は4月1日でした)とのことで、つぼみはまだまだ固い様子でした。
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玉造温泉はとても柔らかい良いお湯です。
奈良時代の文献“出雲国風土記”に既に登場する玉造温泉は、“出湯に一度入ると容姿が端正になり、再び入ると万病が治る”と記されていますが、三度つかった私たちは、さてどうなったでしょう?

そんな玉造温泉をあとにして、朝からJR山陰本線で西へ向かいます。
目差すは世界遺産に登録された石見銀山
交通の便が非常に悪いので、移動にはとても時間がかかります。
ほぼ一日掛りの行程です。
そんなところですが、今回観光した場所の中で一番混んでいたのはここでした、主に悠悠自適生活となった世代の方々で。
usako名付けて“第三次シルバーラッシュ”!(補:第一次シルバーラッシュは戦国時代、第二次シルバーラッシュは徳川時代です)
時刻表をもとに綿密に立てたスケジュールに従って観光して、夕方、再びJR山陰本線で東へ戻り、松江へ入りました。

<この日みたもの>
◎日御崎の灯台
高さ43.65m、石造りでは東洋一と言われるこの灯台は、白く威厳を持った姿で岬に聳え立っていました。今回は時間の都合上立ち寄ることが出来ませんでした。(私は以前に訪れていますので気合いが入らなかったという見方もあり)
でもそのかわり、山陰本線を石見銀山のある大田市まで下る途中の車窓から、濃い群青色の日本海と共に遠く眺めることが出来ました。

石見(いわみ)銀山遺跡
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出かける前にweb上でいろいろ調べていましたら、観光した方々の意見が『行くのは大変だけれど見る価値あり』と『見てみたけれどこれってどうなの?行く必要なし』と真っ二つに分かれているようでした。世界遺産だからというよりも、ここから産出された銀が、16世紀頃から東アジアを経てヨーロッパに流れていたこと、その流通量は世界の産銀量の三分の一をも占めていたこと、などに歴史の重さを併せて鑑みれば、見に行く価値の重さが自ずと量られます。
更に付け加えるならば、保存されてきたというよりは、そのまま置かれていた状態だったことが今となっては幸いしていて、一帯を歩いてみるだけで、当時の様子に思いを馳せることが出来る(想像力は必要です)のがとても興味深いエリアでした。
龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)
1715年に開発された五か山のうちの一つで、坑道の一部分270mの距離を歩いて通り抜けることが出来ます。鉱脈に沿って掘り進んだ穴や、排水のために掘った竪坑など、江戸時代の人々の手によるノミの堀跡そのままに見られます。
・豊栄神社
毛利元就を祀った神社で、境内には長州軍幕末の志士ゆかりの石碑もあります。が、もうちょっと手を入れて欲しい感じで荒れてます。どなたかなんとかしてくださ~い!
・熊谷家住宅
銀山最盛期には、鉱山業のほかに酒造業、掛屋、郷宿、代官所の御用達などを勤めた有力商家で、その住宅は200年の時を経て復元修復されて残されています。
・石見銀山資料館
石見銀山に関する、鉱山開発の資料、歴史、銀の生産過程などをこちらでまとめて見ることが出来ます。
・石室山羅漢寺
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銀山で働いていて亡くなった人々を供養するためにと、田安中納言宗武卿(八代将軍徳川吉宗の次男)はじめ銀山関係者や田安家奥女中方の援助寄進により1700年代に完成した五百羅漢を守るために建立されたお寺です。
門前には銀山川が流れ、そこに掛る三本の石の反橋は、当時のまま残っています。
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大森代官所跡バス停は、こんな可愛い木彫りのバスのマーク附き。
<この日食したもの>
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◎丁銀パン
大森地区大森郵便局前の中村製パンさんでは、丁銀の形のパンを作っていました。
面白いので思わず買ってしまいました。




川京(松江京店商店街)
いつもの旅行の時同様、ご当地もの、そこでなくてはいただけないものを目を皿のように、鼻をワンちゃんのようにして(?)探し歩く私達。
松江市内京店(きょうみせ)商店街にあるカウンターのみのこじんまりしたお料理屋さん、川京にて美味しいものをたくさん堪能しました。
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パフォーマンスが楽しいご主人や、食材や日本酒の事を詳しく説明してくださる奥様そして、可愛らしいお嬢様のご家族三人でなさっているこちらのお店では、宍道湖七珍が季節に応じていただけます。

中ですがusako補足>宍道湖七珍(しんじこしっちん)
宍道湖は、海水と真水が交じり合う汽水湖です。
そのため、魚介類の種類は多くまた美味しいのです。
その中で特に美味とされて珍重されてきたのが、宍道湖七珍。
スズキ、モロゲエビ、シラウオ、シジミ、コイ、ウナギ、アマサギ。
旬の時期が違うため、一度に食べられることは殆ど無いのがちょっと悲しいのですが、季節を変えてまたお越しくださいということですね。

川京さんでは、七珍の素材をアレンジされて、島根の極上の日本酒と一緒に頂くことが出来ました。
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・お通しさるぼう貝、カメの手(貝)
カメの手という貝は、本当にカメの手のような形をしています・・・でも、カメでなくて貝です。
こういうものがあるのは知っていましたので、是非どこかで食べてみたいと思っていました。
食べ方というのも奥様に教えていただきました。お酒の肴にぴったりです。
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・シラウオ辛子酢味噌
シラウオの水揚げがちょっと少ないらしいです。でも食べられて良かった!
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・おたすけしじみ
宍道湖のしじみは大和シジミです。
粒が大きくて身がしっかりしています。
美味しいお出汁を残しておいて、あとでお雑炊にしていただきました。
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・川海老唐揚げ
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・スズキ奉書焼
不昧公ご所望のスズキの浜焼きを献上用にするために,奉書紙に包んだのが始まりとか
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・ウナギのたたき
これはご主人考案のお料理ですが、美味しい!
8種の薬味をあわせているそうです。
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さて、これらの美味しいお料理に合わせた島根の銘酒は次の通りであります。
隠岐誉 生酒隠岐酒造株式会社
軽い香りで生酒なのに、サラリと飲みやすい。
出雲誉 竹下本店
その名の通り、元総理大臣のT氏に所縁の酒蔵です。たぶんいただいた御酒の中で一番サラリと軽いお酒だったと思います。
豊の秋 生原酒米田酒造株式会社) 
原酒ゆえさすがに他には無い濃さを感じる美味しさがありましたが、それでも軽い味わいです。
五百万石という麹米を使用。このお酒、実は数年前のお正月用のお酒にと、近所の酒屋さんがお勧めされていたお酒でした。そのときは買わなかったのですが。
月山 (吉田酒造株式会社)
 創業文政9年(1826年)の安来の酒蔵。
七冠馬
⑥おろちの火祭り
(両方とも簸上正宗の簸上清酒合名会社)
今日は(毎日違う種類を頂いている感じ)この二種類いただきました。
七冠馬は、蔵元とシンボリ牧場との縁から七冠馬「シンボリルドルフ号」をイメージして作られたお酒だそうです。
また、特別本醸造「おろちの火祭り」は神話の里横田町の愛宕の火祭りという夏祭りから命名されたとか。これもまたすっきり爽やかなお酒でした。
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島根の御酒は、やはりどの御酒もとても美味しいものでした。
爽やかで軽い味わいのものが多い、というのが夫婦揃っての感想です。
そしてそれが、地の食材とこれまたよく合うんですよね。
やはり土地の食材にはその土地のお酒を合わせるのが一番良い事だと今回もまた実感いたしました。

旅は三日目へと続きます。
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by oomimi_usako | 2008-03-21 23:59 | 旅とおでかけ | Trackback | Comments(0)

2008年3月 出雲の旅 第一日目

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を(須佐之男命 詠)
古事記によればその昔、奇稲田姫(くしなだひめ)と結婚した須佐之男命(すさのおのみこと)が、出雲の地に新居となる宮殿を完成させました。
その時、地から幾筋もの雲が湧き立ったので、それを見た須佐之男命が詠みましたのが、この歌。
これは和歌の始まりと言われています。
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毎年恒例の春の旅。
今年は神々の古里出雲、不昧公のお膝元松江、そして世界遺産石見銀山へ行ってまいりました。
出雲松江へ行くのは主人は初めてでしたが、私は大学を卒業した春に訪ねているので二回目の旅行です。
また石見銀山は、せっかく近くまで(と言うほど近所ではなかったのですけれど)行くのだから、ということで、足をのばしてみることにいたしました。

今回も、いつもの旅同様、いろいろ観て、食べて、飲んでの旅です。
第一日目 出雲、玉造編
第二日目 石見銀山編
第三日目 松江編(その1)
第四日目 松江編(その2)
全編長文ですが、どうぞお付き合いくださいませ。

さて・・・
出雲空港へは羽田より、1時間半程の空の旅。
着陸直前、飛行機は、松江城の真上を通り(お殿様ごめんなさい!)、宍道湖を東から西へ横切ります。
そして最後に旋回して、西から宍道湖に向かって着陸します。
地上を移動しているだけでは、わかりにくい松江や出雲の周辺の土地の様子が、空から一望するととても良くわかりました。

<この日みたもの>
◎出雲大社
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縁結びの神様としてどなたもご存知の出雲大社(いづもおおやしろ)に、まずはお参りします。
正面鳥居から入り、起伏のある長い松並木の参道を進んでいきます。
銅鳥居の手前に、因幡の白兎神話をモチーフにした、大国主命と白兎の銅像(御慈愛の御神像)がありました。
皮をはがれて泣いていた白兎に、優しく声をかける場面。
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悪戯もののusako・・・ではなくて、因幡の白兎さんは、こんなお顔です。
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手水舎でのお清めも、お作法に則って・・・。
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1744年に建てられた高さ24mの大社造りの本殿に祀られているのは、大国主大神(大国主命)です。
(ちなみに大国主命は、須左之男命の孫の孫です。)
この本殿は、太古の時代には96m、中古の時代でも48mの高さを持っていたらしいことが、文献だけでなく、発掘された巨大な柱の址からも窺い知ることが出来ます。
でも本殿には普段は直接お参り出来ませんので、手前の八足門からお参りします。
ところで、出雲大社のおみくじには、吉凶は書かれていません。
でも、書かれていた言葉(詳細はひみつ)に、usakoはまさに白兎になりましたので、大切に持ち帰ることにしました。
本殿の手前にある拝殿は、総檜作りで長さ7m重さ1500kgのしめ縄がかけられていますが、その巻は普通とは逆方向になっている興味深いものです。
さらに、神楽殿にも長さ13m重さ5000kgのしめ縄がかけられていて、こちらは投げ上げたお賽銭がささればご利益があるのだそうです。
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現在出雲大社は、平成の大遷宮の準備中。
御本殿の修理が終わるのは、2013年になるそうです。

◎連歌庵、出雲阿国の墓
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そもそも私が以前、大学を卒業した春に出雲に来たのは、出雲の阿国さんにお礼を兼ねてお参りをするためでした。
なにしろ歌舞伎を学びたくて日本文学科に入学し、卒論にはもちろん歌舞伎を書いて、晴れて卒業証書を手にしたのですもの。
そしてやはり今回も、“これからも楽しませていただきます”のお願いもこめて出雲阿国さんの墓参をしました。近くには、阿国が尼になり晩年を過ごしたという“連歌庵”もあります。
途中ですがusako余談>大学卒業当時、“早くお嫁さんになれますように”と出雲大社にお願いをするのが“ついで”だったのが、婚期が少々ゆっくりになった理由かしら??



◎古川酒造
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大社町内で唯一の造り酒屋さんでは、出雲大社のお神酒をおさめています。
地酒八千矛(やちほこ)上撰は、ちょっとありがた~い形のものを記念に購入。ご紹介はまた後程。

◎島根県立古代出雲歴史博物館
私達が見に行った日の翌日が、ちょうど開館一周年目だった真新しい博物館でした。
出雲大社の歴史だけでなく、出雲の国の古代から現代に至る歴史についてを学ぶことが出来る密度の濃い展示がされています。
特に、荒神谷遺跡から出土した、358本の銅剣、16本の銅矛、6個の銅鐸、加茂岩倉遺跡から出土した39個の銅鐸が、ずらりとセンス良く陳列されている部屋では、見るものを圧倒する古代の威厳を感じました。
これから出雲に行く方は、この博物館は外せませんよ。

◎山陰本線出雲市駅
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一畑電車出雲大社前駅から出雲市駅までは大社線に乗り、そこからJR山陰本線に乗り換えて玉造温泉駅へ。途中、列車は宍道湖畔を走ります。オパールのような柔らかな色の水面には、白い浪がたっていました。
この出雲市駅の正面は、出雲大社の切妻造り風です。

◎玉造温泉
宍道湖に注ぐ玉湯川の両岸に、約15軒の温泉旅館が立ち並んでいる玉造温泉は、出雲国風土記にも登場する山陰最古の温泉です。
ここで採掘されるメノウで勾玉を造る玉作部(たまづくりべ)達が住むところだったことから、この地名がつけられたと言われています。
この日は、玉造温泉ではもっとも長い歴史のある創業300年の老舗旅館に宿泊しました。
とても柔らかくて優しいお湯で、夕食前・夕食後・朝食前の三回入りましたが、それだけで旅の間中お肌がずっとツルツルでした。

<この日食したもの>
◎名物俵まんじゅう
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大国様(出雲では大黒様を、大国主命に因んでこう書きます)にあやかった俵の形をしたおまんじゅうは、こちら出雲大社の名物。
ふぅんわりと柔らかい皮に、白餡が美味しいのです。









◎因幡のしろうさぎ
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こちらは、白餡が優しいお味の美味しい和菓子ですが、うさぎちゃんの形をしています。
旅館のお茶菓子で頂いて気に入ったので、お土産としても購入しました。
構成とお味については“ひよ子”を想像してください。







◎お宿のお夕食
地のものをふんだんに取り入れたお料理を堪能しました。
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宍道湖の幸、日本海の海の幸、さらには豊かな地の幸。特に奥出雲地方は、美味しいものがたくさん生産される場所です。
島根和牛は、とても品のよいお味。
◎今日の日本酒
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こだわりの酒蔵で作られる稀少な日本酒“王禄”。
旅館に特注で卸しているものだそうです。
“簸上正宗 純米吟醸 七冠馬 一番人気”簸上清酒合名会社
名前に惹かれましたら、これまた走り抜けるようなさらりとしたお味の美味しいお酒でした。

さて旅は二日目へと続きます。
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by oomimi_usako | 2008-03-20 09:00 | 旅とおでかけ | Trackback | Comments(0)


日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


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