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日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako
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千秋楽も間近くなった平日のある日、朝から東京は大雨だったにもかかわらず、昼の部は満席の札が出ていました。
劇場入り口には、サヨナラまでのカウントダウンの電光掲示板もドーンと鎮座ましまして。
このお天気に、この演目に、この配役で満席とは、やはりサヨナラ効果?と思うのでありました。
さて、今月の歌舞伎座は、六月大歌舞伎
昼の部のラインナップは次のとおりです。

一幕目 正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
通称“草摺引”。
曽我ものの舞踊です。
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二幕目 双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)より“角力場”。
これ最近高麗屋さん系で、やたらと良くかかりますね。
せっかく上演するなら、通しで何度もかけて欲しいものです。

三幕目 蝶の道行
儚く悲しい結末の恋を表現した舞踊で、こういう薄幸な雰囲気に中村梅玉丈は本当にぴったり。
中村福助丈の小槙は、ちょっとイマドキっぽい感じ。
義太夫は私の好きな方でしたので、上手を見たり下手を見たりして忙しい一幕でした。

そして
四幕目が、待ってました!の女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)。
これは近松門左衛門の作品で、この中の河内屋与兵衛が、片岡仁左衛門丈の当たり役です。
歳を重ねられた片岡仁左衛門丈の与兵衛からは、単なる放蕩息子の堕落以上のものを読み取ることが出来るようにもなりました。
私が最初にこのお芝居をみたのは、中学生の時。
まだお若くて、美しいお顔立ちでほっそりとした片岡孝夫(当時)丈が、舞台の上で油まみれ(本当の油ではないはず?)になりながら、渾身の殺し場を演じる様が、今でも記憶に残っています。
観劇したのは、歌舞伎座ではなく、紅葉坂の青少年ホールでした。
まだ観劇歴が浅く、どの演目を見ても新鮮だった頃です。
でも特にこれは、こぼれた油が滴る音や、暗めの照明にヌラヌラと光る舞台など、印象が深かったと思います。
片岡仁左衛門丈の油地獄、いつ見ても、息をつめて、肩に力を入れて見てしまうそんな演目です。

珠玉の舞台、すなわちソフトの部分は、その場所を選びません。
ゆえに惜しまれるのは、ハード部分である歌舞伎座そのもの。
木挽町の雄姿が、そのまま再び目の前に現れてくれれば、本望なのですが…。
晴海通りを隔てた反対側から、いつまでも名残惜しそうに歌舞伎座を眺めている人が居たら…それは私かも!(耳は隠しています)

おまけ usakoの観劇お弁当>(ちょっと手抜き)
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by oomimi_usako | 2009-06-25 21:30 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)
今月の歌舞伎座は、孝玉コンビ(現:片岡仁左衛門丈と坂東玉三郎丈)を昼で観るか夜で観るか、大いに悩みましたが、“通し狂言”に惹かれて昼の部観劇といたしました。
かかっているのは“伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)”花水橋から刃傷までの通しです。
このお芝居は、江戸時代に実際に起きた仙台伊達家のお家騒動を元に書かれたもの。
現在演じられている脚本は、人形浄瑠璃の“伽羅先代萩”と歌舞伎の“伊達競阿国戯場”などを合わせたものです。
実在の人物の名を、それぞれの役名に変えて登場させています。(文末ご参照
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このお芝居では、坂東玉三郎丈の政岡、片岡仁左衛門丈の八汐が共に、何度でも観たい配役です。
“御殿”の場では、玉三郎丈の、指先の細やかな演技(この世で一番優雅なお台所仕事が見られます)と、殺された実子千松への愛情表現の大芝居を、うっとり夢見心地で拝見してきました。
(坂東玉三郎丈は、男性なのに、子役と対するお芝居をなさる時、とても豊かな母性を感じさせると思うのは、私だけでしょうか?)
前半が御殿内での女の戦いなら、後半は御家の行く末をかけた男の戦いとなります。
ここでは、仁左衛門丈、一転して善い人役で、吉右衛門丈が悪役仁木弾正なのですが、この方善い人的印象が強くてねえ・・・。(個人的には仁左衛門丈の仁木弾正が好きです)

ところで、本日幕間のお弁当はこちら。
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歌舞伎観劇に相応しいように黒の塗りのお弁当箱に。
時々皆様のブログで、美味しそうで素敵なお弁当を拝見する上に、最近はお弁当が流行っているとか。
普段お弁当作りをする必要がない分、やってみたくて仕方がない・・・。
ということで、月一回のお楽しみに、もうひとつのお楽しみを加えることにしました。
まあ、たまにするから楽しいですけれどね。

usakoのご参考資料>
実在→役名
酒井雅楽頭→山名宗全、伊達兵部→大江鬼貫、原田甲斐→仁木弾正、板倉内膳正→細川勝元、伊達安芸→渡辺外記、片倉小十郎→山中鹿之助

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by oomimi_usako | 2009-04-20 19:00 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)
歌舞伎座さよなら公演第三弾は、意表を突いて真山青果(まやませいか)氏作の元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)昼夜通し狂言でした(26日千秋楽)。
一年間のさよなら公演、さぞや華やかなラインナップが続くことと思っていましたので、“元禄忠臣蔵”と聞いて、少し驚きました。
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今月は、夜の部で、市川團十郎丈、片岡仁左衛門丈、松本幸四郎丈の、三者三様の大石内蔵助を観るのが一番面白い楽しみ方だったと思います。
いつも月後半で観劇することにしているのですが、(前半だと台詞の入っていない役者さんもいるので)残念ながら夜の部では予定が上手く合わずに、少し地味な昼の部観劇となりました。
地味とはいえ、いわゆる時代物より内容的にもお馴染みの題材(忠臣蔵もの)ですし、台詞のひとつひとつも、ストーリーの展開も面白い、堅実なお芝居です。
されど・・・あ~悲しいかな、“さよなら、さよなら”と宣伝しているにもかかわらず、観客席には空席が目立つ始末。
もったいないお話です。
一幕目 江戸城の刃傷(えどじょうのにんじょう) 
 風さそふ 
 花よりもなほ 
 われはまた
 はるのなごりを
 いかにかとせむー 
これは、劇中に詠まれる浅野内匠頭の辞世の句です。
その浅野を演じる中村梅玉丈、吉。
この方“薄幸の二枚目”的お役が昔から本当によくお似合いです。

二幕目 最後の大評定(さいごのだいひょうじょう)
次代の若手ホープの皆様も多数ご出演の今回ですが、やはり歌六丈や魁春丈が出てくると、舞台がピリッと引き締まります。
もちろん幸四郎丈のご登場は、待ってました!の貫禄でした。

三幕目 御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)
綱豊卿の片岡仁左衛門丈の、最初の若草色のお召しものがとても綺麗。
姫君の煌びやかな打掛だけでなく、老若男女それぞれに、はっとする素敵なお衣装が楽しめるのも歌舞伎観劇の醍醐味の一つです。
また、御殿の広さを、歌舞伎座ご自慢の回り舞台を生かした舞台セットで表現しているのも見どころのひとつでした。
この三幕目は、単独でも時々上演されていますが、何と言っても綱豊卿と富森助右衛門(市川染五郎丈)の台詞の応酬がとても面白いお芝居です。
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さて、楽しく観劇して、歌舞伎座を出るなり気になったのがWBCの結果。
銀座のどこかに大きな画面でニュースを流している所はなかったかしら?と銀座四丁目まで行くと、タイミングよく号外配布中でした。
せっかくなので記念に一部いただいてきました。
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おめでとう!日本代表~!(イチロー氏の愛犬イッキュウ君にちなんで?軽井沢彫りの柴犬に撮影参加してもらいました)
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by oomimi_usako | 2009-03-24 18:00 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(8)
いよいよ歌舞伎座さよなら公演がスタートしました。
一月は、近松と黙阿弥が続けて見られて、〆が坂東玉三郎丈である昼の部を選びました。

一幕目は祝初春式三番叟
お正月はたいてい、三番叟などお祝いの舞踊から始まります。
踊りの仕草、長唄の詞には様々な意味が込められていますが、筋立てがどうというよりも、お衣装、演者のスター性などによっていかに華やかに見せるかがポイント。
今回は、私にとっては尾上菊之助丈が見られたから良しとしましょう。
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二幕目は近松門左衛門の平家女護島、俊寛です。
今回俊寛は、松本幸四郎丈。
ご兄弟でも、中村吉右衛門丈の俊寛とは全く異なるのが、当たり前とは申せ面白いところです。
ラストの“おーい”と手を振るシーンは、何度見ても良いのですが、今回はなぜか、ここは日生か帝劇か?と思ってしまいました。(そうそう、1985年頃中村吉右衛門丈の俊寛を見たときの私の観劇記録があります。いずれ機会があれば皆様のお目に掛けさせていただこうかと企んでおります)

三幕目は花街模様薊色縫、通称、十六夜清心です。
とてもとても河竹黙阿弥らしい、お話の展開は面白く、「しかし待てよ」から始まる名セリフまで、ずっと楽しく見られます。
十六夜の中村時蔵丈、お姿といい可愛らしいお声といい、お品も有って、拝見していると清々しい気持ちになって来ます。(女形の中では玉三郎丈に次いで見たい役者さんです。)
下総行徳生まれの清心役、尾上菊五郎丈。こういう優男&悪党がまだまだ素敵。
清元延寿太夫の艶っぼいお声も、場をしっとりさせるのにこれまたぴったりでした。(実は昔からこの方のファンでございまして…)
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さて、どんじりに控えしは…
四幕目は、私が一番観たかった坂東玉三郎丈の鷺娘
DVDにもなっていますが、やはり生が一番!
儚さの中に、可愛いらしさも艶やかさも、そして迫力まであるこの演目は、何度見ても良いものです。
衣装の引き抜きのたびに、どよどよどよ~。
舞踊途中に一旦下手に玉三郎丈が引っ込むところがあるのですが、舞台袖に姿を消された瞬間から、どよどよどよ~。
こんなにどよめく反応の良い観客席は、初めてでした。(ブログリンク中のjuneさまのご観劇記事は→こちらでご覧になれます。)
玉さまファンの私は、何度も拝見しているこの鷺娘。
実は拝見するたびに、“これが最後かもしれない”と思ってしっかりみるようにしています。
なぜなら、玉さまは、ご自身が納得出来る鷺娘が踊れなくなったら、すぐに鷺娘を踊ることを封印されてしまうでしょうと、勝手に思っているからです。
“これが最後”と思いつつ、これから先も長く拝見出来れば、とても嬉しいと思います。

今月も上々吉の観劇になりました。
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by oomimi_usako | 2009-01-23 22:28 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback(1) | Comments(12)
お教室納めの翌日は、歌舞伎座での観劇納めに参りました。
昨年は、ちょうど12月25日クリスマスに、夜の部を主人と観劇しました。(その様子は→こちら
終演後に銀座四丁目に出ると、銀座の街が、クリスマスからお正月へと早変わりする珍しい風景を見ることが出来ました。
今年はもう、銀座の街はすっかりお正月の風情です。
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さて舞台は・・・。
一幕目は、新歌舞伎十八番のうち“高時(たかとき)”。
第一場では、気性の荒いワンコが出て来ます。
このワンコが話の発端となるお芝居で、作者は河竹黙阿弥です。
第二場の高時の衣装と舞台セットには、北条氏の家紋が描かれています…ちょっと派手。
ピンクと緑の天狗の群舞や幕切れも、ちょっと変わっていて面白いものでした。

二幕目、“京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)”。
道成寺といえば、坂東玉三郎丈でしょう、と今までいつも思っていました。
花道で、振り返って鐘を見定めるあの視線を見たいのです。
謡いの歌詞通りに踊ると、そうなるのですが、実は御年配の役者さんの“あの方”や“この方”は、振り返るものの、身体の回転が足りず視線が鐘まで到達しません。
それを観ると、途中で止まったしゃっくりみたいに思えて、こいつがぁどうもいけねぇんです・・・?って愚痴るのはやめましょう。
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今回は、坂東三津五郎丈が白拍子花子をつとめられました。
巷では、坂東流ならではの常磐津浄瑠璃の道行きが珍しいので、それが話題だったのだそうです。
でも私は、坂東三津五郎丈の花子自体がめずらしくて、今月は実は、これがお目当てだったわけなのです。
踊りは勿論良い(三津五郎丈と言ったら舞踊です)のですが、さらにとても可愛らしくて、時には品の良い艶やかさもありました。
三津五郎丈の花子ったら、良いわぁ~!今後チェック要です。

三幕目は、三世瀬川如皐作の“東山桜荘子 佐倉義民伝”。
幕が開くと、印旛沼の雪景色。
芝居上手な松本幸四郎丈が、世のため人のために我が身を捨てて奔走する名主さんを、好演していました。
三人の子役の子供達の好演もあって、なんと客席では、あちらこちらで“もらい泣きの嵐”です!
これは近頃めずらしい現象。
でも、おばさまがたが、ハートをガシッとつかまれてしまわれたことには違い有りません。(注:対象はアラシックスからアラセブンと思われます。)
私はといえば、11月の国立を見に行かれなかったので、これを見て我慢しておりました。(だいぶ違いますけど)

終演後の銀座界隈。
行き交う人々も慌しそう。
歌舞伎調ゆったりペースで歩き始めた私も、つられて歩みを速めました。
今年も残すところ、あと5日です。


usakoの来年の目標のうちのひとつ>来月から歌舞伎座では、長い長い“さよなら公演”が始まります。
あの建物とお別れと思うと残念でたまりませんが、もう決っちゃったもの仕方ない!(←私はこういう性格です)
目下の私の楽しみは、歌舞伎座休演中の過ごし方。
毎月お稽古事のように歌舞伎を見に通っているのが、急になくなるのも寂しいものですものね。
ゆえに、如何に有意義に他劇場での観劇ライフを楽しむかを検討中です!

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by oomimi_usako | 2008-12-26 20:56 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(4)
今月の歌舞伎座は、毎年恒例の“吉例顔見世大歌舞伎”。
私も外すことなく毎年観に出かけています。
 2007年の顔見世大歌舞伎は、→こちら
 2006年の顔見世大歌舞伎は、→こちら
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迷わず選んだのは昼の部
四世鶴屋南北作の通し狂言“盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)”がかかるからです。
悪縁、腐れ縁の糸が絡みに絡むストーリーの展開が、好きなお芝居の一つです。
並木五瓶作の“五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ)”の少し後に書かれたもので、同じように大坂曽根崎で起きた五人斬り事件の実話を元にしていますが、こちらには背景に忠臣蔵を織り交ぜた鶴屋南北らしいお芝居なのです。
今回は、源五兵衛に片岡仁左衛門丈、小万に中村時蔵丈、笹野屋三五郎は尾上菊五郎丈、その上萬屋錦之助丈もご登場という、“私にとっては”ステキに嬉しい役者揃い。
六七八右衛門の中村歌昇丈も奮闘されていて好演でした。

ところで私の理想を申しませば
優しくて気持ちが弱くてどこかのボンボンという風情ならば、仁左衛門丈におまかせ。
ちょっとワルで粋な旦那風情、真面目に取り組む時には意外にしっかりものというようならば、それは菊五郎丈
そして、根っからの真面目な人、一途に頑張るボンボン育ちの若旦那なら団十郎丈(今月出ていらっしゃいませんが)にお願いしたい。
というわけで、これに萬屋錦之助丈片岡愛之助丈のご出演があれば、迷わず客席の人となるわけです。(なお、坂東玉三郎丈は、別格です)
そうそう、昼の部二幕目は藤十郎丈による伊左衛門で吉田屋です。

f0039281_22412959.jpgusakoのおまけ>
2008年のミキモトのツリーは、こんな感じです。

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by oomimi_usako | 2008-11-18 22:29 | 歌舞伎やお芝居見物 | Comments(6)
ちょうどテレビのニュースや新聞で歌舞伎座を建て替えてビルにするというニュースが流れました。
直後の観劇に、お出ましの方々の話題は、専らそれ。
今の外観や雰囲気を、出来るだけ残してくれたら良いのにと、(そんなお金が○竹にあるかは別として)願う一ファンusakoです。
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さて今月は、綺麗な玉三郎様と菊之助丈を観ようと、夜の部を選びました。
一幕目は、“本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)”というお芝居の、四段目切りの部分にあたる“十種香(じゅっしゅこう)”と“奥庭狐火”。
この間もこのお芝居は観たばかりなのですが、役者さんが異なると、全く違う印象で観劇できます。
私は個人的に、今回の方が…(後略!)。
坂東玉三郎丈の八重垣姫(今回は歌右衛門丈の型だったように思いました)は、思った以上で極上々吉。
何度も拝見して、女性らしさのお勉強をしたくなるようです。
優しいハンサム顔の尾上菊之助丈との組み合わせも、大変宜しゅうございました。
続く、狐火では、玉さま演じる姫の表情の変化に要注目。
お姫様の顔つきが、諏訪湖を渡ろうという決心と共に、だんだんキリリと引き締まってまいります。
人形遣いの尾上右近丈の手による、まっしろい狐ちゃんも上々吉です。(あのきつねちゃん欲しいわ~)

二幕目は、河竹黙阿弥作“雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)”より、三千歳と直侍。
その題の通り、雪降る夜のお話なので、舞台には雪布が敷かれます。
もちろん花道にも。
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まずすべり留めのシートを敷いて
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その上に雪布をたるみの無いように敷くのです。
雪太鼓の音も風情を添えていました。
あと少し経つと、芝居小屋の外もそんな季節になりますね。(今冬、雪は降るかしら?

ところで、このお芝居には、有名な“おそばを食べるシーン”があります。
お芝居がハネた後は、観終わった方々がお蕎麦屋さんへ走ったとか。
きっと今回も、三階のお蕎麦どころは、いつにも増して賑わっていた事でしょうね。(私は行かなかったけれど)
その気持ち、わかりますとも!
片岡直次郎は、尾上菊五郎丈です。
この手のお役が、まだまだ素敵に決まる菊五郎さまでした。
三千歳は、ご子息の菊之助さま。
これがまた、なんと可愛いらしいことか!(ここでも女性らしさのお勉強
親子だからでしょうか、恋人同士役のお二人の間に、ミョーなフィット感が。
これはもしや菊之助丈に、お母様の富司純子さんが被さって見えているからかもしれません。(そんなの私だけかしら??)
清元がまたいい声で、舞台に華を添えていました。

三幕目は、英執着獅子(はなぶさしゅうじゃくじし)
福助丈が、艶やかに舞っておられました。

ということで今回は、綺麗な玉三郎さまが存分に拝見出来て、嬉しい観劇でした。
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by oomimi_usako | 2008-10-24 09:29 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(6)
久し振りの歌舞伎観劇。
今月は、毎年おなじみの秀山祭九月大歌舞伎です。
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若手が活躍される舞台も活気があって良いですが、私はなぜか中堅どころ(=私が見始めた頃に若手だった方々)が集う舞台が好きです。
それゆえ、今月は楽しい配役。

一幕目は、近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)より“八段目 盛綱陣屋”
大阪夏の陣を描いた作品です。
“豪華配役での上演”と歌舞伎座の宣伝にもある通り、それぞれのお役にぴったりというだけでなく、お互いのバランスまでもぴったりの配役です。
我が愛しの坂東玉三郎丈は、葵太夫(私この方もファンです)の唄にのせて、すっきりお美しい盛綱の妻を演じておられました。
小四郎役の宜生君、好演。台詞がとても聞きやすいのはお父様譲り?
首実検の場面、表情の移り変わりで仔細を表現する吉右衛門丈に、客席全員の視線が集中する、いつ見ても好きな場面です。
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二幕目は、干支に因みし戯れ絵の趣 親子鷹“鳥羽絵(とばえ)”しっぽが可愛い鼠ちゃんの出てくる舞踊。
この幕については、リンクさせていただいているjuneさまが詳しい記事を書いておられます。
お食事時間のあとの演目は、これくらい面白いものでないと、皆様お目を開けていられないようです。
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三幕目は、明治14年初演の河竹黙阿弥の作品“天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)”全七幕の中から、上州屋質見世の場から松江邸玄関先の場まで。いわゆる“河内山”
大作であるこの作品の中で、御数寄屋坊主の河内山宗俊をメインに話が進む最初の方の部分です。
最後の『馬ぁ鹿め~』の決め台詞は、吉右衛門丈に言わせると、いつもちょっといい人っぽく聞こえるのは、私だけ?
そうそう、河内山宗俊をして、“ひどい大名”と言われてしまうのが、この中に出てくる松江出雲守。
春の旅行でよいイメージのある松江のお殿様だけに、それだけが今回は気になりました
でも、松江公の染五郎ちゃん綺麗だからまあ、良しとしましょう。
この幕には、やはり我が愛しの(←こればっかり?)の中村錦之助丈がご出演。
お品のある役が、相変わらずお似合いでした。

というわけで、今月も楽しい観劇が出来ました。
usakoの目の付け所>河内山で、松江藩邸の銀色の襖に描かれている絵が、秋の草花の数々で、とても綺麗でした。
過去の今日>
2007年9月17日 敬老の日に
2006年9月17日 巨峰のババロア
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by oomimi_usako | 2008-09-17 22:55 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback(1) | Comments(6)
梅雨はどこへいったやら、というような夏を思わせるお天気のこの日、夕方から歌舞伎座へ。
手堅い演目のラインナップだからでしょうか、今日のお客様は、年齢層がお高めでした。
客席では、吉右衛門丈の奥様が、ご贔屓筋にご挨拶されてました。

一幕目。
“義経千本桜 三段目 鮨屋”

私はこれを観ると柿の葉寿司が食べたくなります。(何故って、セットの奥の棚にお鮨が積んであるんですもの)
それにしても芝雀丈、ここ30年ばかりずっとお可愛らしいままでお変わりないことに、ふと気がつきました。
今月も可愛いお里を演じておられます。
それとは反対に老父弥左衛門をこなされる歌六丈。
この位のご年齢でなさる老父は、お芝居として見やすく聞きやすくなかなか良いなあと拝見しました。
そして『ツラァ上げろぃ』(=江戸音羽屋型で演じておいでです)というセリフ一つで、状況も心情も表してしまう吉右衛門丈、上上吉です。
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二幕目は、狂言仕立ての楽しいお芝居“身替座禅”
仁左衛門丈、こういうお役が妙に似合うのですよね。
最近では、團十郎丈や左団次丈の“山の神”が続いていたので(=私の観劇では)段四郎丈でとても新鮮な感じがしました。
三幕目。
“生きている小平次”

殺したと思っていた相手が、まだ生きているのに出会ってしまい、今度はちゃんと始末できた(??)と思っているとまたそれらしき人影を見つけてしまい・・・という、まあいわばサイコサスペンスとでもいうのでしょうか。
小幡小平次伝説を、鶴屋南北“彩入御伽草”や河竹黙阿弥の“怪談小幡小平次”からヒントを得ながら書き直したもの。
大正14年のちょうど6月初演されたお芝居です。
染五郎丈の小平次、もともとの線の細さが際立って、生気の無い様子が実感できます。
四幕目は舞踊。
“三人形(みつにんぎょう)”
私の好きな錦之助丈がお似合いの若衆姿でご登場。
芝雀丈の傾城も艶やかで、最後の幕にこう言うものが来ると、綺麗に〆た感じがします。
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今日のおみやはいつもの人形焼
帰宅後“禁断の時間帯”に、お茶のお供となりました。
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by oomimi_usako | 2008-06-17 21:54 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback(1) | Comments(12)
まだ四月だというのに、この日の東京は初夏のような少し暑いお天気となりました。
もう少し春を楽しみたいのに・・・と思いつつ、銀座を歩いて歌舞伎座に入った瞬間、そこはまだ春四月。
エントランスの額絵は桜木、客席をぐるりと囲むお飾りは桜の小枝です。
そんな今月は“四月大歌舞伎”。
華のある人気役者が揃いました。
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一幕目は、“本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)”の四段目の切りにあたる部分“十種香”、義太夫狂言です。(ちなみに三段目の切りは、“勘助住家”というのです、山本勘助のことです)
季節が違うお芝居なのですが、すっきり男前の橋之助丈演じる武田勝頼や、春のお花のように可愛らしい時蔵丈の八重垣姫に免じて許してあげちゃいます。
そうそう、八重垣姫は、私が先日桜の花びらを見ながら思い出した“雪姫”と並ぶ、歌舞伎“三姫”のうちの一人です。
時蔵丈が、赤い振袖を畳にスリスリして恥らう仕草が特に可愛くて、是非真似してみたいと思いました、機会が有れば。(←そんなものありませんっ!)
それから、久し振りに入道スタイルの謙信を見て、ちょっと安心したのは、私だけかしら?(昨年某TV番組で見ていた謙信は、ウツクシ過ぎましたから)
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二幕目は、“熊野”。
“ゆや”と読みます。
平宗盛の愛妾である人の名前です。
長唄にのせてのお能仕立ての舞踊で、私ははじめての観劇。
これを見たくて昼の部を取り、そしてまた花道の脇のお席を確保しました。
今回は玉三郎さまが、花盛りの舞台の上、静かな舞いで熊野の心境を表しています。
お召しになっている全体に刺繍の入った見事なお衣装も見ものです。
共演の仁左衛門丈、錦之助丈、七之助丈皆様の優美な雰囲気も調和して、至福のひと幕を堪能しました。

三幕目は、“刺青奇偶(いれずみちょうはん)”という、下総行徳や品川界隈を舞台にした世話物のお芝居です。(ちなみに当時、品川は、江戸の範囲には含まれていなかったのですよ)
常夜燈の寂しげな灯りが印象的な幕開け。
そこから一気に観客を引き込んで行きますが、暗転が少々長いのが残念。
舞台転換中に、幕前か花道で繋ぎのお芝居していただけると気が散らないんですけれどね。
でも相変わらず、玉三郎さまと勘三郎丈のやりとりが、見るものを飽きさせない魅力的なお芝居でした。

今月の昼の部は、配役、演目ともに三幕のバランスが良くて、充実感のある観劇となりました。そして・・・やっぱり玉さま素敵だわぁ~
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by oomimi_usako | 2008-04-24 21:25 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(2)