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日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako
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三島由紀夫の歌舞伎戯曲に、鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)という作品があります。
坂東玉三郎さまと中村勘三郎丈のコンビでかかるのが、歌舞伎座ではお馴染み。
それなので、ご覧になった方もあると思います。
これを人形浄瑠璃に脚色して(曲は豊竹咲大夫と鶴澤燕三が作曲、人形の振り付けは藤間勘十郎)、いま国立劇場小劇場で上演されていますので、良い機会なので見に行きました。
といいますのも実は私、人形浄瑠璃(文楽)は今までホンの数回しか観たことがありません。
前回というのは同じく国立劇場小劇場でしたが、十数年前!
それゆえ今回は初心者の気持ちで見てまいりました。
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いまどきの文楽劇場は、字幕が出るんですね、なんて親切なの!(遅い?)
場所が微妙なので、ずっと見ていられるわけではないですが、“ん?いま何て語ったの?”と思ったときに、サッと確認できるのはなかなか便利だと思いました。

劇場には、歌舞伎よりも、客層も客質も落ち着いた雰囲気がありました。
また劇場の大きさは、もちろん人形に合わせてあるわけですが、その結果のこじんまり感と、大夫や三味線との距離感がとても心地よいものでもありました。
人形の細やかな動きは、役者のそれに全く劣らず、歌舞伎の舞台を楽しむのと同じように楽しめました。
人形浄瑠璃もとても面白いと思いました。
歌舞伎に惹かれたのと同じように、このままちょっとハマる方向に進んで行きそうです。
どうして好きなのか?
何が好きなのか?
歌舞伎との違いは何なのか?
そんなことを考えつつ、舞台に魅入っていました。
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一つだけ思ったことが有ります。
それは、この舞台から感じられる心地よさのわけ。
スターがいないのです。
というよりも、スターが必要ない舞台なのです。
その結果、私を見て!という強力なオーラ(これ苦手)がなく、逆に、大夫も三味線も人形遣いもそして、人形も、下座音楽の人たちも、とにかくすべてが一つの方向に向かって動いているために、バランスが良く、見ていると気持ちが平らかになるのだと、私には思われたのでした。

パンフレットには、なんと床本がついていました。
これを読み返しながら、舞台の余韻に浸りたいと思います。

usakoメモ>上演内容
良弁杉由来(ろうべんすぎのゆらい)
 志賀の里の段
 桜宮物狂いの段
 東大寺の段
 二月堂の段
鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)
 五条橋の段
 五条東洞院の段
 三島由紀夫=作、織田紘二=脚色・演出、豊竹咲大夫・鶴澤燕三=作曲、藤間勘十郎=振付   
(主な出演)
 竹本住大夫、竹本綱大夫、鶴澤寛治、鶴澤清治、吉田簑助、吉田文雀

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by oomimi_usako | 2010-09-14 22:42 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(6)
今月の、と言いながら来月の歌舞伎に関連することで恐縮です。
九月の新橋演舞場は、秀山祭九月大歌舞伎
いままで萬屋を名乗っていらした中村歌六・歌昇のご兄弟(とその御子息方)が、屋号を播磨屋に戻されます。
現時点で播磨屋を名乗っていたのは、中村吉右衛門丈のみでしたので、これから“播磨屋ぁ~っ!”の掛け声が増えてイッキに賑やかになりますね。
播磨屋の芸風というと、もう吉右衛門丈そのものというイメージが出来ているので、後発(?)の皆さんが、これからどのように変わっていくのか、それを見るのも楽しみです。
私の9月は、別のものを見に別のところに参ります。
それゆえ、ご覧になった方々の感想をブログで拝見するのを、楽しみにしているところです。

さてそんな中村吉右衛門丈の役柄の中で、私が好きなもののひとつが、俊寛です。
初めて見た俊寛が、吉右衛門丈のものだったからかもしれませんが。
今月の歌舞伎話は、大変お恥ずかしいのですがその俊寛の感想を。
観劇歴まだ浅き頃の、小生意気な感想文です。

More 俊寛を観て。
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by oomimi_usako | 2010-08-31 18:32 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)
近世戯曲ばっかり読んでいると

駅のホームで六方を踏みそうになるので   ほんまかいな

ちゃんと日本語で現代語で書かれた、ちょっと面白い御本を読みました。
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“歌舞伎英雄伝説”利根川裕氏著 講談社
面白いというのは、各章立てとなっている著者の切り口。
歌舞伎のメジャーな作品の、主人公・・・すなわちヒーローを取り上げて書かれているのです。
12人のヒーローについて、彼らが歴史を超えてヒーローと成り得たのは何故か、ということを、氏独自の視点から述べておられます。
著者の、相当重い思い入れが含まれているような気がして、そんなところは微笑ましく拝読しました。
とはいえ、“あの役者さんでなければ、このお芝居は観たくない”なんてことを、いつも思う私。
それは、美化したイメージ通りのヒーローを楽しみたいと思うからこそなのではないかと、やっぱりミーハーな歌舞伎ファンでしかない自分に改めて気が付くのでありました。

More そういえば、私の現代のヒーローちゃんは・・・
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by oomimi_usako | 2010-07-25 08:30 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(6)
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もし、
今回のように建替え再開場などということがなかったら、きっと

来る月も、来る月も同じように、

銀ブラして、
おベント買って たまに作って
あの入り口から吸い込まれ、
橙色のシートに座ってお芝居見物。
幕間にモナカアイス片手にお土産を物色し
そして、
やんやの拍手をして家路につく・・・

これを、果てしなく繰り返していたことでしょう。

一度、恩師に尋ねたことがありました。
“こんな見方で、良いのでしょうか?”
すると、歌舞伎観劇の師匠でもあるその方は、即答なさいました。
“何でも良いんですよ、楽しければ!”
と。

この“楽しい”という言葉は、クセモノです。
何を以って“楽しい”と思うかは人それぞれ。
歌舞伎好きの皆さまは、それぞれ何を楽しんでおいでですか?
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来る月も来る月も同じように・・・、

が、ひと段落している今、
私は、自分の“楽しい”をもっと“楽しく”するために、
歌舞伎の作品に関連することを、もう一度勉強したいと思っています。
例えば、四世鶴屋南北。
例えば、並木五瓶。
etc.etc...
しかしながら、頗る読みにくいこれらのご本。
注釈付きならいざ知らず、
全集ものに及んでは、
居眠りせずにどれだけ読破出来るかは、
歌舞伎の神様にも
お分かりにならないことでしょう、きっと。

ふと気がつくと、電車の中で、
眉間に皺を寄せて読み耽っておりました。
美容には・・・
良くなさそうです。

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by oomimi_usako | 2010-06-29 18:20 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)
*****はじめに*****
タイトルのカウントダウンは、歌舞伎好きのusakoが独自に行うものであり、
歌舞伎座とは全く関係はありません。
現時点では、2013年春再開場とリリースされておりますので、
一応2013年4月と過程してカウントダウンしています。
再開場日程には、途中変更もあるかもしれませんが、
まあ、そのときはそのとき、ということで。
**************


大騒ぎのうちに幕を閉じた歌舞伎座。
ちょっとお耳も垂れましたが、終わっちゃったものは仕方がないっ!
今月から、
歌舞伎に関する活動(?)結果を“今月の歌舞伎話”として、書き留めてゆくことにいたしました。
見たもの、聞いたもの、読んだものなどの覚書のつもりで。
どうぞまた引き続き、usakoのカブキカブレ ←美味しそうなお料理の名前みたい にお付き合いいただければ嬉しゅうございます。
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多くの皆さまが、演舞場にお出掛けになるのを横目で拝見しつつも、頑なに行かない私。
なぜなら、海○蔵丈が頗る苦手ゆえ。(お父上は大好きなのですが)
そのかわり、とても楽しみにしていた舞台を観て来ました。
第三回大手町座 “歌舞伎囃子 音と舞踊の魅力”。
普段私たちが見ることが出来ない、舞台下手黒御簾の内側をご披露していただき、さらに、羅生門に関する舞踊2題を市川亀治郎丈片岡愛之助さまで拝見してきました。

開演前、幕の上がった舞台中央に、大太鼓が据えられています。
まず第一部は、歌舞伎囃子方田中流十三世家元・田中傳左衛門氏(田中家次男)が、この大太鼓で、歌舞伎芝居の一番太鼓を打ち鳴らしてくれるところから始まります。
続いて、田中家三男の田中傳次郎氏も加わって(能楽囃子方であるご長男亀井広忠氏も飛び入りでご挨拶)、ご兄弟によるトークを交えながら、大太鼓を使った音の演出法の紹介
さらに他のお囃子方も加わって、歌舞伎のお芝居上の様々なシーンを、黒御簾音楽で表現しつつ聞かせてくれました。
下座音楽についての説明は、国立劇場主催のお馴染み歌舞伎鑑賞教室で何度か拝見しているものと同じよう。
それより少しレベルは高くしてくれていましたが、“平均年齢かなり高め&いかにも歌舞伎通の集団”といった感じの客席に対しては、“音で表現する歌舞伎のシーン”にもっと重点を置けば良かったのではないかしら、と思いました。
でも、目を閉じれば、
浮かぶは歌舞伎のあのシーン、このシーン。
うら若き頃(!)、TVの劇場中継をカセットテープに録音して、楽しんでいたせいか(そういう時代だったのっ)、
とても耳慣れた音、音、音にすっかり嬉しくなり
“私の好きなのは、もしかして下座音楽?”
とも思えてしまうのでした。
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第二部は、能楽「羅生門」をベースに生まれた長唄「羅生門」と、歌舞伎「潤清和源氏」から生まれた長唄「綱館」を続けて上演。
いずれも三世杵屋勘五郎の作です。
囃子方には、田中佐太郎さん(=亀井広忠氏・田中傳左衛門氏・田中傳次郎氏のお母様)も参加されての競演を楽しむことが出来ました。
舞う、市川亀治郎丈片岡愛之助さまも、素踊り。

舞台は装飾が何一つなく・・・、
舞い手はお衣装も化粧もなく・・・、
おなじみの歌舞伎の舞台とは、全く異なる状況です。

ところが、そこに、笛・小鼓・大鼓・太鼓・三味線そして唄という音が揃うと、
たちまちその空間には、
ー羅生門の薄暗い屋根裏や、
ー渡辺綱の屋敷の門構えや、
ー正体を現した羅生門の鬼を取り巻く妖気までもが、
幻のように浮かび上がり、
観ている私を、その世界へと引き込んで行くのでした。

あ~面白かった!
まだまだ、歌舞伎の奥深し。
まだまだ、学ぶべきことは沢山ある、
と、意欲に燃えるusakoでした。

usako補足>三響会(亀井広忠、田中傳左衛門、田中傳次郎)に関するHPはこちら

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by oomimi_usako | 2010-05-31 21:54 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)
毎年のことですが・・・。
雛の節句は、休日でもないのに、たくましくしとやかに、しっかり祝うので、
こちらも何かして差し上げないと
我が家の、昔の男の子がヤキモチを焼きますゆえ
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今年もお出ましいただきました。
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木目込みで作った連獅子くん。
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作製から、はやン十年が経過して、
おとーさん獅子の白い御髪(?)も、ベージュになりました。

7日間×(三度のお食事+おやつ)+衣替え+普段しない場所のお掃除=主婦疲労困憊

連休は、もう、しばらくの間ご勘弁願いたい。
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by oomimi_usako | 2010-05-05 17:06 | 手芸(刺繍など) | Trackback | Comments(12)
昨日、用事があって銀座に行きました。
四丁目の交差点に立った時、
晴海通りをそのまままっすぐ進んで、歌舞伎座を見に行きたい衝動に駆られました。
でもそこは、グッと我慢。
だって、私はもう、
今月の初日でサヨナラを済ませたのですから。(へんなところでがんこもの)
見れば見るほど
寂しくなるだけです。
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そんな私にも、昨日今日は否応なしに
歌舞伎座のことを伝える新聞記事やニュース報道が
アクの強い、でも馴染み深いあの建物を
みせてくれました。
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今月の歌舞伎座は三部制なので、第三部の終演は夜10時前くらいになります。
あと、一時間弱で、
最後の千秋楽が幕を閉じます。

みとせのちの
   ひのきのかほり おもいつつ
      こびきのはるの ちりゆくをみる
         (かぶきざずきの うさぎいちわ よみけるうた)

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by oomimi_usako | 2010-04-28 21:03 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(4)
それなりの歌舞伎観劇歴がありますが、実は初日の観劇は、あえて避けてきました。(台詞が入っていなかったり、舞台進行に意外に手間取ったり、舞台写真がまだ出来ていなかったりするため)
今月で、本当のほんとうに閉場となる歌舞伎座。
そこで、最後に選んだのが、未体験の初日、第三部でした。
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初日というのは、いつもこんな風なのでしょうか?
不思議な雰囲気なのです。
お客様が、
観慣れておいでなのか、そうでないのか?
好きなのか、そうでもないのか?
年齢層は高めですが、でも中日頃の落ち着いた感じではないのです。
まあ、これも経験ということにしておきましょう。
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最後を惜しんでか、俳優祭に匹敵するほどの豪華出演者。
今日はもう、観劇後にあれこれ申しません。
最後の最初を、心ゆくまで楽しむのですもの。
・・・と、思ったけれど、やっぱりいろいろ書いてしまいましょう。
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一幕目は実録先代萩。
芝翫丈、いろいろ難あれど、とにかく出演されることに意義あり、といった感じで、一座を引き締めておいででした。
千代松役の宣生くん、化粧したお顔が、お母様(三田寛子さん)そっくりです。

二幕目は、待ってましたの助六由縁江戸桜
大好きなお芝居です。
その昔、受験勉強をしながら、当時かかった幸四郎丈の助六の劇場中継を、カセットテープに録音して、聞いていたのでした。
そのため、助六のせりふは、日本史の年号よりもしっかり記憶。
今は少々穴あきではありますが、それでも、一人全役こなせます。
今回は、
口上から海老蔵丈という大サービス。
助六&揚巻は、團十郎丈玉三郎さま
玉三郎さまの揚巻は、御酒に酔って船のようですが、私はその玉三郎さまに酔いしれました。
前半は、ひたすら美しいお姿に感激。
そして、後半は、出よう出ようとする助六を必死に抑えるしぐさが、玉三郎さまがなさるとちょっと“お姉さん的”で、とても好きです。
くわんぺら門兵衛には、仁左衛門丈
福山のかつぎが、三津五郎丈
新兵衛が菊五郎丈
そして通人が勘三郎丈という、恐ろしいほどの配役。
まあ、くわんぺら門兵衛に対しては、傾城の皆さまから
“あの愛嬌のない顔をみて、皆さん笑わんせ・・・”
という台詞が来るのに、少し不似合いな男前でしたが。
そうそう、勘三郎丈の通人は、ご想像の通り“やって”くれます。
海老蔵丈&小林麻央さんネタもありますので、どうぞお楽しみになさってください。

夢か現か幻か・・・
“夜風も強うございます。お気をつけて・・・”
という、玉三郎さまの台詞は、
そのままお客様にも向けられて。
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そして・・・
歌舞伎座での私の観劇は、これでおしまい
となりました。

More 4月30日に・・・
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by oomimi_usako | 2010-04-02 23:59 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(8)
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今月の歌舞伎座は御名残三月大歌舞伎
三月四月と三部制で、そのラインナップの充実度は、例えて言わばメタボ状態。
その中から選んだのは第一部
楼門の大道具(せり上がり)と坂東玉三郎さまの巴御前がお目当てです。
お席は、お気に入りの花道上の桟敷が取れました。
お芝居だけでなく、お名残に、歌舞伎座の客席全体を見渡して。
一階二階は、満席ではなくホンの数%ながら空席がありました。
 (↓舞台から客席を見渡す)
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一幕目は、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)から加茂堤
この部分だけを見てもねえ…というものなのですが、続く筆法伝授や道明寺が、第二部第三部と上演されるところをみると、並べたかったのでしょうね。
  (↓客席内天井と客席後方の照明。戦後に建てられた現在の歌舞伎座は、このような天井ですが、東京の空襲で焼けた歌舞伎座の天井は、格子天井だったそうです)
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二幕目は、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)。
定式幕が開くと浅黄色の幕が掛かっていて、それを振り落としてからお芝居が始まります。
チョンで目の前に広がるのは、桜の雲と極彩色の南禅寺の楼門に播磨屋さん。
待ってましたのセリフ(鸚鵡石=おうむせき)に威勢の良い大向こうの掛け声が更に雰囲気に華やかさを添えます。
そして楼門せり上がり再び鸚鵡石。
柝の音と、掛け声と、お客様の拍手と…
ああ、こういう雰囲気が大好きです。
  (↓毎月変わる季節の木花の枝は、客席内をぐるり囲むように飾られていました)
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三幕目は女暫(おんなしばらく)
巴御前の坂東玉三郎さまを筆頭に“私にとって”は“動く花形役者図鑑”といったところでありましょうか。(菊之助君でしょ~錦之助さまでしょ~進之介君でしょ~それに隼人君)
先月の籠釣瓶とは全く違う女形の荒事を演じる玉三郎さま。
「巴(ともえ)がこれにあるからは、ご安心下さいませ」というセリフに、見ている私も何故か安心。
こういう玉三郎さまもまた、見ていてとても素敵でした。
 (↓真下の花道を覗く)
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第一部はちょうど昼食時間にかかります。
今月は、歌舞伎座厨房のお名残ということで、厨房の茶屋弁当を調達しました。
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包装もお名残ゆえ記念撮影。
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お芝居の跳ねる時間がいつもより早いので、そのあとは銀座でお買い物のつもりでした。
でも、楽しい観劇気分をそのまま持って帰りたくなり、まっすぐお家に帰りました。
いよいよ来月で、
おしまいです。

usakoの補足>
鸚鵡石(おうむせき)は、歌舞伎の劇中の有名な台詞をあつめた冊子のことです。
その由来は、言い伝えから。
ある石に向かって、何か言ったり音を出したりすると、その石からまったく同じ言葉や音が返ってくるという伝説があり、その石を、物まね上手な鸚鵡にかけて、鸚鵡石(おうむ“いし”)と呼んだことから来ているそうです。
伊勢の一の瀬川にも、人の声を反射して返す石があるのだとか。
昔の人々は、当時の花形役者の台詞を覚え、声色まで真似をしながら楽しんでいたようです。
そういうお楽しみは、今も昔も変わりませんねえ。
ちなみに、
この楼門五三桐の“南禅寺楼門の場”の鸚鵡石(おうむせき)は、皆さまも良く知るあの台詞です。
  ***** ***** *****
石川五右衛門「絶景かな、絶景かな、春の詠め(ながめ)は価千金(あたいせんきん)とは小さなたとえ」
 ー中略ー
真柴久吉「石川や浜の真砂(まさご)は尽きるとも」
五右衛門「や」
久吉「世に盗人(ぬすびと)の種は尽きまじ」
五右衛門「なんと」
 ー後略ー 
  ***** ***** *****

鸚鵡石の台詞がはじまると、一緒に言ってしまうご年配の方がおいでになる風景もまた、今も昔も変わりません。

主旨はちょっとばかり違いますが、
歌舞伎座お名残といいつつ、やはり食い気を忘れないのね・・・と思われた方!
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by oomimi_usako | 2010-03-13 11:05 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(12)
近年、TVのニュースなどで、
良く目にするようになったもの。
閉店する老舗百貨店の最後の日、シャッターが下りる映像。
歌舞伎座の最後の日を、重ね合わせて想像してしまい、
今から深くうなだれる(耳も垂れている)私です。

そんな私に、まだ少し時間のあるこの時期の歌舞伎座を、何度か続けて愛でる機会が天から降ってきました。
あと67日
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あと65日は、二月の楽日
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あと60日は、三月の初日
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前を通るたびに、これ幸いと記念撮影。

気持ちが共感できる(といっては先方様に失礼かもしれませんが)御本を読みました。
“私の「歌舞伎座」ものがたり”渡辺保氏著 朝日新書
新聞などの劇評でもお馴染みなので、ご存知の方も多いと思いますが、歌舞伎やその他演劇に関するご著書も多い渡辺先生が、歌舞伎座の思い出を語っておられます。
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“歌舞伎座という空間”が、役者たちに力を与えていることは否めないとおっしゃることも、本当にその通りだと思います。
それは観る側にとっても、同じこと。
あの蝦茶色の太い柱の脇を通り抜けた瞬間、いつも私たちは、異空間へと紛れ込んでいくのです。
若輩者の私ですが、渡辺先生の挙げられる“記憶に残る演目”を、頷きながら共感出来る(つまり私も観た)ことに感動しました。
と、同時に、見ていない、昔の役者さんや演目の、
“アレが良かった”
“この役者がこう良かった”
というお話が、ちょっぴり(とっても?)つまらないものだということも実感し(渡辺先生ごめんなさい)、
毎月、私の長ったらしい観劇話に、いつもお付き合いくださる皆様がたには、
足を向けて寝られないのだと、再認識するのでありました。
みなさまいつもありがとうございます。
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by oomimi_usako | 2010-03-09 17:23 | 読書 | Trackback | Comments(10)