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納涼歌舞伎をご一緒に。

はじめに・・・

歌舞伎座デビューをなさりたいかた、
今月はお勧めですよ~。

以下は、お馴染み、usakoの歌舞伎観劇記録。
毎度長文、平にご容赦。


毎夏、八月の歌舞伎座は、夏休み仕様です。
若手が活躍出来たり、新しいことを試みたりする場を設ける、
という興行側の目的と、
一回あたりの上演時間を短く、観劇料も若干下げて、お芝居を見易くする、
というご見物側のメリットを、提供する目的。

そこで、日頃は、平日一人でゆっくり見物する私も、
ひさしぶりに殿を誘って、一緒に観劇に出掛けました。
数年に一度くらいしか、歌舞伎を観ない殿は、
新装なった歌舞伎座が初めて。
ならば、まずは、見学から。

歌舞伎座五階の屋上庭園は、緑もすっかり育ち、
銀座のオアシスとなりました。
夕方の東からの風が、気持ちよく渡っていきます。
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こちらは、黙阿弥邸にあった灯篭です。
折しもこのあと、黙阿弥の作品を観ることになりました。
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歌舞伎座前から見ると、屋根の後ろにそびえる歌舞伎座ビルも、
五階から見上げると、こんな感じです。
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四階へは、まるで南禅寺の大屋根のようなお屋根を見ながら
“五右衛門階段”を降りていきます。
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右手に、幕見の席待ちの方の列をみながら、反対側に進むと、
往年の名優のパネルを、説明書きと共にみることができます。
併設の博物館は、残念ながら時間外でした。
こちらは、三部制という認識はお持ちでないようです。

さて、お待ちかねのお芝居。
ひと幕目は、舞踊劇の“土蜘(つちぐも)”です。
“土蜘蛛”という謡曲を元に、河竹黙阿弥が五代目菊五郎のために
書いたもので、尾上家のお家の芸“新古演劇十種”のうちの一つに
加えられているものです。

今回は、音羽屋さんではなく、成駒屋さんの橋之助丈ご一家が、
襲名前の名前での勢揃い。
そこに、いまをときめく中堅若手がご参加です。
立ち回りは、幾重にも束にした白い蜘蛛の糸が、
サアッと何度も投げられるので、エキサイティング。
この演出、実は、明治初期の初演の時からすでに行われているのものです。

橋之助丈の安定感抜群。

市川團子くん、しっかりきっちりお勤め。先が楽しみ。

宗生くんと、宣生君は、お声がまだ安定していないようですが、
それもまた、若さなのでしょうね。

でも一番頑張ったのは、ちいちゃな波野哲之(のりゆき)くんかもね。
自分が何かをすることで、お客様が喜ぶということを、
こうして意識の下に記憶していくのでしょうか。
それも舞台人として大切な幼児教育かと、思いましたが、
同時にまた、おとうさまや、おじいちゃまにそっくりの姿やお声の
役者さん方をみていると、DNAのなせる業の見事さに、
静かな感動を覚えるのでした。
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ふた幕目は、新作”廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)”。
とても面白い新作もののお芝居でした。
笑福亭鶴瓶氏が、2015年に新作落語として口演したものを、
勘九郎丈がみて、歌舞伎化を思いつき、今回の上演となったそうです。
もともと鶴瓶さんは、某TV局の楽屋で、タモリさんから聞いた話をもとに、
この落語を作ったらしく、完全に現代の人々の創作。
でも、歌舞伎の定石をしっかり捉えた筋立ては、江戸期の作品の復活上演、
と言っても違和感がないほど、しっくり歌舞伎の舞台に馴染んでいました。
筋も分かり易く、心温まる内容です。

勘九郎丈、メディアを通じて察するご本人のお人柄が、
そのまま投影されたようなお芝居は、自然体で、観る者も心地よくなります。

七之助丈、綺麗なお姿は、見ごたえあり。お声も良く通り、また、
途中で台詞がガラリと変わる(ネタバレになるので詳細はナイショ)ところから、
ますますご見物を引き込み見事です。

扇雀丈、この中ではかなりお年上のほうになりますが、
落ち着いたご様子が、一座も、舞台も、引き締めてらして良かった。

弥十郎丈、亀蔵丈は、このお役なら、あなたでしょう!という嵌り方。

そして、鶴瓶さんのご子息駿河太郎さんは、歌舞伎の舞台に、
ちょっと違った風を吹き込むお芝居。程よいスパイスになっていました。

また、今回とても見応えのあったのは、
舞台の装置や転換方法、照明の使い方です。
華やかな廓がせり上がってきたり、
廻り舞台で建物の広さを演出してみたり。
歌舞伎座の舞台機構を、存分に生かして利用しているのが斬新で、
この考え方で、一律になってしまういつもの演目が少しお化粧直し出来ると、
また歌舞伎の新たな一面が、見えてくるのではないかと思いました。
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usako補足>
帰り道々、殿のご感想を拝聴。
・橋之助さん、誰かわからないほどの変わりようにびっくりした。
・蜘蛛の糸の片づけ方に、コツがあることがわかった。
・お話が分かり易くて、面白かった。
・駿河太郎さんを、ライブで(?)観られて良かったし、良い役者さんだと
 思った。
・舞台装置が、見ごたえがあって良かった(私の感想と同じ部分)。
・歌舞伎座自体、綺麗に変わっていて、良いと思った。
 レッドカーペットならぬ、レッドエスカレーターに驚いた。
だそうです。
その上、歌舞伎とは全く違う分野の、殿の良く知るある方が御観劇で、
偶然お目にかかってお話出来たことを、観劇以上に喜んでいました。


さて、9月は秀山祭。
私は玉三郎さまのご出演なさる夜の部を、
観劇いたします。
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by oomimi_usako | 2016-08-13 16:10 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(4)


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