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日々のあれこれと、美味しいものの記憶。


by oomimi_usako
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2010年8月 今月の歌舞伎話 歌舞伎座再開場まであと32ヶ月!

今月の、と言いながら来月の歌舞伎に関連することで恐縮です。
九月の新橋演舞場は、秀山祭九月大歌舞伎
いままで萬屋を名乗っていらした中村歌六・歌昇のご兄弟(とその御子息方)が、屋号を播磨屋に戻されます。
現時点で播磨屋を名乗っていたのは、中村吉右衛門丈のみでしたので、これから“播磨屋ぁ~っ!”の掛け声が増えてイッキに賑やかになりますね。
播磨屋の芸風というと、もう吉右衛門丈そのものというイメージが出来ているので、後発(?)の皆さんが、これからどのように変わっていくのか、それを見るのも楽しみです。
私の9月は、別のものを見に別のところに参ります。
それゆえ、ご覧になった方々の感想をブログで拝見するのを、楽しみにしているところです。

さてそんな中村吉右衛門丈の役柄の中で、私が好きなもののひとつが、俊寛です。
初めて見た俊寛が、吉右衛門丈のものだったからかもしれませんが。
今月の歌舞伎話は、大変お恥ずかしいのですがその俊寛の感想を。
観劇歴まだ浅き頃の、小生意気な感想文です。



「おうい。」次第に遠ざかる船。
もう戻ることのないその船に、俊寛はそれでも全身の力をこめて何度も叫んだ。
吉右衛門さんの目が、客席の一番奥の壁を突き抜け、鬼界ヶ島の沖を去って行く船を捉えているのを、私は実感した。
私は、生まれてからずっと、常に誰かと一緒だった。
父、母、妹、そして友人達。
孤独など、一度も体験したことのない私だが、それでも俊寛の気持ちは、ひしひしと伝わってきた。
三年前初めて歌舞伎を見て以来、今迄に私は、随分多くの演目を見てきた。
しかし、今回の「俊寛」のように、人間の本質に触れる主題を持つ芝居は、全くといって良い程見ていない。
歌舞伎教室のように演目が与えられている時は別にして、自分の好きで見に行く時は、どうしても表面的に華やかでセリフの面白い、例えば「弁天小僧」「三人吉三」「毛抜」と言ったものに傾いてしまうからだ。
だが今回、「俊寛」を見てから、私の考え方も変わった。
歌舞伎に限らず演劇全般に於いて言える事だが、確かに華やかで美しい、また楽しいものは私達観客を喜ばせるが、それだけに終わってはいけないと思うのだ。
同時に私達もただ芝居を見るだけでなく、昔、バーナード・ショウが観客に要求した“考える”ということを、忘れてはいけないと思う。
「忠臣蔵」「合邦」「寺子屋」「熊谷陣屋」など、多少セリフが解らなくても、解説書を読んでしまう前に、役者の表情や動きで、私達が感動し、登場人物の気持ちを思うことができたら、それが一番、素晴らしいことではないだろうか。
そのために私も、私と同年代の人達に、もっと歌舞伎を見て欲しいと思う。
十代の何にでも感動できる、柔軟な心を持った人達が、歌舞伎の“か”の字を聞いただけで、嫌な顔をするのは、それこそ“食わず嫌い”だと思うのだ。
初めから「勧進帳」などと言わず、早替りやケレンの入ったもの、セリフ回しの面白いもの「法界坊」「独道中五十三次」「助六」「棒しばり」などから見て行けば、少なくとも「あんなもの嫌いだ。」と言う人は減るのではないだろうか。
と、同時に、私が歌舞伎が好きだと言うと、さも珍しそうに、「お若いのにね。」と言う大人の人達の態度も、何とかしなくてはいけないと思う。
大学へ行ったら、私は歌舞伎について研究しようと決めている。
1603年、出雲の阿国が創始して以来、四百年近く続いてきている伝統ある歌舞伎を、そしてこの三年間、私の心をとらえてきた歌舞伎を、もっと深くいろいろな角度から学んでみたいと思うのだ。

・・・いやはや、まっことお恥ずかしい
でも、志というのは、今も変わっておりません・・・そろそろ大成しても良い頃ですが、相変わらずでございます。

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Commented by sanpomichikara at 2010-08-31 21:14
>大人の人達の態度も、何とかしなくてはいけないと思う。
小生意気なusako丈いえ、usako嬢に拍手~!
Commented by soleil at 2010-08-31 21:48 x
高校生くらいのとき?いや、観劇歴3年とお書きなので・・・中学生ですか?
実は私、俊寛って辛気臭くて好きじゃないんですよ(^^;;
不惑過ぎても、こんなです。

そして、私も来月は別のところに別のものを観に行きます!
Commented by yukkolin at 2010-08-31 23:40
中学生の頃から強い志を持ち、歌舞伎を研究されているusakoさん、素晴らしい~~!!!
あと数分でお誕生月ですね(^^v
楽しみです♪
私が楽しみにしてどうするのって感じですが、、ふふ
Commented by usayamama at 2010-09-01 00:05
こんばんは。うさこさん大人ですなあ・・・。
長い間好きでいる事、本当に素晴らしい事だと思います。
私もまだまだまだビギナーですが、歌舞伎とは長くお付き合い
したいと思っています。

そうそう!播磨屋さん増員でしたね。屋号って意外と変えられる
ものなんですね。
「播磨屋!」の掛け声が増えるのは私も嬉しいです♪
Commented by oomimi_usako at 2010-09-01 10:25
☆yoshimiさま、その“大人”になった今、玉さまぁ~と騒いでいる私は、中高生の眼にどのように映るのでしょう・・・。
Commented by oomimi_usako at 2010-09-01 10:26
☆soleilさま、高校生です。
宇宙工学を諦めて(!!)歌舞伎で行こう、と決めた後ですね。
あら、俊寛お好きでない?
私は最後の盛り上がりが好きです。
9月はいずこへお出ましになるのでしょう・・・お目にかかったりしてね♪
Commented by oomimi_usako at 2010-09-01 10:26
☆yukkolinさま、せっかくなので載せちゃいました。
志はこのように、とっても高かったはずなのですが、蓋を開けてみたら、ただのミーハー歌舞伎好きになっていました。
まあ、人生とかく、このようなものですね。。。
お誕生月、密かにスタートします。
お時間あれば、お付き合いくださいませ。
Commented by oomimi_usako at 2010-09-01 10:26
☆usayamamaさま、今月いらっしゃったら、ご感想教えてくださいね、楽しみにしています。
屋号の変更は、吉右衛門さんに坊ちゃんがいらしたら、そのままだったかもしれないですね。
萬屋さんが逆に、ちょっと寂しくなるかもしれませんね。
おとな・・・う~ん、もしかしてこの頃のほうが大人だった?
今は、ただの歌舞伎好きでございます。
でも私も、ず~っとず~っと観て行かれればいいなあと思います。
Commented by june_h at 2010-09-02 08:30
usakoさまの純粋な感想を拝見して、涙が出てきました。
私も、吉右衛門さんの『俊寛』を見て、歌舞伎の素晴らしさを知ったからです。
それまでに、多くの演目をご覧になっていたusakoさまに、新たな感動を与える吉右衛門さんって、やっぱり素晴らしいですよね。
まだ、それほど演目を見ていない私でも、歌舞伎の奥深さはわかります。
華やかな舞踊劇あり、じっくりストーリーを見せる演目もあり、また、歌舞伎の装束や所作から、歴史的風俗を学ぶこともできたり、とにかく多彩で、どんな切り口からでも楽しめますものね。
私は9月の昼、観劇予定。久しぶりにレポを書きます♪
Commented by oomimi_usako at 2010-09-02 21:23
☆juneさま、とても嬉しいコメント、ありがとうございます、と、セーラー服のusakoが申しております。
今の私からも、ありがとうございます。
あれから、吉右衛門さんのもの以外にも、いろいろな方の俊寛をみてまいりましたが、あの時の舞台は、今でもはっきり思い出せます。
好きだから、バンバン観てきましたが、でも沢山観たから良いってものでもないですよね。
結局、感動できる素晴らしい舞台に、どれだけ出会えるかが大事なんだと思っています。
juneさまの観劇レポート、楽しみに待っています。
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by oomimi_usako | 2010-08-31 18:32 | 歌舞伎やお芝居見物 | Trackback | Comments(10)