2015年9月28日 お団子もいいけど読書もね。

“食欲の秋”という言葉は、何かとこの時期、便利に使います。
“読書の秋”という言葉もあります。

そういえば、なぜ秋に読書なのかといえば、中国の文人韓愈が息子である符に、
書を読む(=勉強)ことを奨めた詩「符読書城南」の中の、
時秋積雨霽、新涼入郊墟。
燈火稍可親、簡編可卷舒。
という部分に因むと言われています。

年間通じての読書量が、一般的に季節によってどれだけ変化するかは分かりませんが、わが身を振り返れば、秋だからどうこうというのは無く、年中無休。
美味しいものを食べることと同じように、読書も好きなものですから。

さて。
最近読んで、とても面白かった御本があります。
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“哲学散歩”木田 元(きだ げん)氏著・文芸春秋

木田元氏は、日本を代表する哲学者で、ハイデガー研究の第一人者だったかたです。
昨年六月、この本をまとめられ“はじめに”の部分を書かれた後、
十月の発行を待たず、八月に他界されたそうです。

哲学者が書く、哲学ということばをタイトルに含む御本となれば、
読むごとに、おつむの上にハテなマークが並ぶか、
眠れぬ夜の、良いお薬になるか、
などと、思いがち。

しかし、この御本は違いました。
哲学自体を語っているのではありません。
正にタイトルにあるように、哲学というものの回りをゆっくり歩きながら、
垣間見える、あるいは、こぼれ落ちる哲学者たちのエピソードを、
拾って見せてくれる、そういう内容です。

名のある哲学者たちのライバル関係について、
女性ファンが多かったらしいデカルトの話、
ニーチェとショーペンハウアーの師弟関係についての逸話、
“薔薇の名前”(懐かしい!)についての思うところ、
あるいは、哲学を書き留めてきたパピルス紙の歴史などなど。

語るように書かれた文章は、とても読みやすく、
お見かけしたことすらない木田氏のお人柄が、
じんわりと優しくにじみ出てくるようでした。


珍しいことに、二日続けて美味しいもののお話ではありませんが、
お立ち寄りくださいましたおしるしに、
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by oomimi_usako | 2015-09-28 22:41 | 読書 | Trackback

美味しいものの備忘録


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