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セルリアンタワー東急ホテル 金田中 草 遊の会

渋谷のセルリアンタワー東急ホテルには、能楽堂が整えられていて、良くお能や狂言が上演されています。
正面客席の一番後ろに、歌舞伎座の桟敷席のようにお座敷のお部屋があって、
舞台の鑑賞も、お食事も出来るようになっています。

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こちらのお食事を提供しているのが、このホテルの2階にお店を構える金田中 草(かねたなか そう)。有名な新橋の老舗料亭金田中の系列のお店です。

そして、このご亭主が主催する、芸能とお料理を楽しむための会が、遊の会です。

先日“謡かたり 隅田川”と題して行われた遊の会。
主人と一緒にお邪魔して、見応えのある舞台と、美味しい日本料理を楽しみました。

“隅田川”というのは、人さらいに子供をさらわれた母親が、子供を探して隅田川まで辿りつくものの、
すでに子供は亡くなっていて、土地の人々に手厚く葬られていたことが分かったため、塚を作って末永く供養した…という内容。
このお話は、いわゆる隅田川物と呼ばれ、浄瑠璃や文楽、歌舞伎の演目として、いまでもざまざまに形を変えて演じ継がれている演目です。

今回の舞台には、日本三大無形文化遺産である、能楽と文楽と歌舞伎のそれぞれの代表的な演者の方々が揃いました。
演目は、“隅田川”を題材にして、平成17年に初演されたものをさらに練り上げたものとのことでした。

舞台最初の解説にお立ちになったのは、竹本織太夫さん。
私、この方の大ファン。
パンフレットにはお名前がなかったので、私にとってのサプライズにテンションが上がります。

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監修は野村四郎さん。
作曲は、この七月に人間国宝になられた豊竹咲太夫さんと鶴澤燕三さん。
振付は、藤間勘十郎さん。

笛、杉信太朗さん、小鼓 大倉源次郎さん、大鼓 柿原弘和さん。
義太夫で語られるのが、豊竹咲太夫さん、お三味線は、鶴澤燕三さんと鶴澤清馗さん。
そして、母役に 尾上菊之助丈。
垂涎のお顔揃えでありました。
もちろん、心を込めて作り上げられた舞台は、
客席のご見物をぐいぐい“隅田川”の世界に引っ張り込んでゆくのでした。

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舞台を楽しんだ後は、金田中草の美味しいお料理を頂きました。
向、椀、取肴、飯、菓子と続くお料理は、それぞれ綺麗な名前が付けられていましたが、
舞台の内容にチラリと掛けたネーミングもあって、ご亭主のお心配りのあれこれが垣間見えました。
そうそう、これは余計なことですが、ご亭主は、当代の中村芝翫さん似。
それから、その奥さまは、大きな瞳が印象的でお着物の良く似合う美しい方です。
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同席の皆様とも、舞台やお料理のついてのお話に華が咲き、良い納涼の一夜となりました。



by oomimi_usako | 2019-09-05 22:30 | 歌舞伎やお芝居見物
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