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宇和島の夕べ

スマというお魚のことを、最近初めて知りました。

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サバ科スマ属。
和名は、すま。漢字で書くと須万、あるいは須満。
別名、すまがつお。
あるいは、お腹の前方部分に黒くて丸い模様が数個出るため、やいと(灸)がつお、ほしがつお、もん(紋)がつおなどとも呼ばれる。
群れにならない大型の回遊魚で、以前は、鹿児島、長崎、三重、和歌山などで水揚げされていたものの、漁獲量が少なく一般に流通しにくいお魚だったらしい。
しかしながら、お味の良さは天下一品。
知る人ぞ知る美味しいお魚…ということで、その味の良さと、なおかつ成長が早いということから、まず和歌山で養殖が始まる。
東京大阪のデパートへ向けての初出荷は、2016年。
現在は、愛媛でも養殖が始まっていて、鮪の代替魚としての養殖への取り組みが、全国に広がってきているそうです。


お刺身が最も美味で、
お口に入れるとそのお味は、鮪のトロのように旨みのあるお味。
と聞いて、一度頂いてみたいものだと思っていました。

良く伺います某デパートの、鮮魚売り場にわざわざ出掛けてお尋ねしたところ、
なんと入荷は、毎月末の土曜日一回のみだとおっしゃって、
“なんと申しましても、手に入りにくい高級魚ですから”
とのこと。
予約は可能とのことでしたが、何かと人出の多い週末は、近頃はウロウロしないことに決めているので、残念ながら諦めモードになっておりました。

そんな折。

なんとも嬉しいことに、愛媛県は宇和島で養殖された、その名も“媛スマ”が、
我が家にやって来てくれることになりました。
美味しいスマを堪能するため、念入りに準備をしまして、さあ、宇和島の夕べのはじまりです。

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到着した媛スマちゃんは、半身で背側と腹側の二柵。

お膳はこのように整えました。

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媛スマは、カツオのようにして頂くと宜しいと伺っていたので、
取り敢えず形は土佐造りのように仕立てました。
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でも、本当にトロントロンの鮪のトロのようなお味と食感でしたので、
途中から、普通のお刺身のようにして食しました。

その他のお菜は、新橋にある愛媛県アンテナショップに出向き、
宇和島、あるいは西予あたりで産された食材を入手してきて整えました。

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紅白の綺麗な削りかまぼこ“宇和海の花”は、青菜の上に。
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あげ巻、じゃこちくわ、じゃこ天も並べます。
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そして、媛スマ。
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併せる日本酒も、もちろんスマと同郷のものを入手しました。
“虎の尾 純米大吟醸”(西本酒造)。
誕生以来、二百年以上造り続けられている歴史ある日本酒です。

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杜氏の方がこだわる兵庫県特等米の山田錦を酒米に使用し、その精米歩合は38%。
これが、恐ろしい程良く合いまして、その美味しさにすっかりファンになりました。

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〆のお食事は、スマのたたきをご飯に載せて。
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食後のデザートも宇和島のものを。
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パティスリージュテームの青い島のレモンケーキを頂きました。

こうして、媛スマを中心にして、宇和島の美味しいお味を堪能したのでありました。
実は、この宇和島の夕べ、すっかりすっかり遅ればせながらの記事になりましたが、
先月の結婚記念日に、お家でお祝いした時のものでした。

思い返せば、いつもこのような感じで。
食いしん坊という共通項のある私たちは、
美味しいものを、こうして一緒にいただいているうちに、21年経ちました。



by oomimi_usako | 2020-12-12 21:00 | おうちのお食事
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