神戸大丸のリカーショップで日本酒を物色していたら、
詳しそうな店員さんが、
“どんなものをお探しでしょうか?”
サササと、近づいてきてくださいました。
有馬の宿で頂いた御酒の同じ蔵元から一本と、
こちらならではのお勧めの御酒があれば、それも教えて欲しいと申し上げると、
店頭に並ぶ灘の福寿をまず、お奨めくださいました。
でも、福寿は二年ほど前、灘五郷の酒蔵めぐりをした折に、
蔵元さんで、た~んと試飲とお買い物をした蔵元です。
それを伝えて、美味しいのは良くわかっているので、今回は別な蔵元さんでと言うと、
“ありがとうございますっ”
と、大きなお声でおっしゃってから、
私ならこちらを、とお勧めくださったのが、この御酒。


呑まずには居られないほど、雄町好きな私ゆえ、即決したのはもちろんでしたが、
とても貴重な日本酒であることも伺って、お家で頂くことがとても楽しみになりました。

“全国屈指の酒蔵の街、灘五郷のひとつ魚崎郷にある浜福鶴は、
北は六甲おろしで有名な六甲山と南は瀬戸内海に面し、近くには清流住吉川が流れ、
谷崎潤一郎の小説「細雪」の舞台となった倚松庵のある、閑静な街並みにあります。
【空蔵】の由来は平成7年1月17日の朝、神戸を襲った大地震によって浜福鶴の蔵が
全壊するなどの被害に遭い、灘酒復活の願いを込め、ゼロ(空)からの再出発として
【空蔵】が誕生しました。新たな歴史の始まり【空蔵】は、今後も皆様に愛される灘の地酒、
灘を代表する酒となるよう努めてまいります。蔵主”
寒い寒い日に、見つけた天然ものの鰤のさくで鰤しゃぶを。
口の中で、とろりとほどける鰤に空蔵雄町が臆することなく溶け合って、
極上のお味が楽しめたのは、申すまでもありません。
東京のほうでは、きっとなかなか手に入りませんから、どうぞ是非。
と、気持ちよく勧めて下さった店員さんのお召し物には、
そういえば福寿と書いてあったことを、
馥郁とした雄町の香りの向こうに想い起こす食卓です。
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by oomimi_usako
| 2018-02-02 20:28
| おうちのお食事
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